近年、動画投稿サイト「YouTube」で書籍を紹介するチャンネルが流行している。中でも、アニメーションを使って書籍の内容を分かりやすく解説する動画が人気を集めており、登録者数が数万人単位になるチャンネルも増えてきている。

なぜ「アニメーション×本の紹介」がYouTubeで人気なのか。それを解き明かすために、登録者数14万人以上を誇り、ビジネス書を中心とした書籍紹介を行う人気チャンネル「学識サロン」の運営者、まぁーさんにインタビュー取材を行った。

本記事では取材を基に、アニメーションによる書籍紹介動画の人気の秘訣や作り手としてのこだわりなどをお伝えする。さらに、まぁーさんには新刊の『シリコンバレー式超ライフハック』を題材に動画を作っていただき、制作の裏側にも迫った。

動画の制作に使用するマイクとパソコン、脚本が書かれたスマートフォン

アニメはすごく情報量が多い 若者は動画で学ぶ時代 

 本はテキストがベースですが、アニメは音声と映像が合わさって情報を多く入れられるのが魅力です。今、「若い世代は本を読まない」と言われていますが、アニメにすることで若者たちにも本の良さや魅力が伝えられるんじゃないかと考え、アニメでの紹介を始めました。

まぁー約4年間勤務していた卸売業の中小企業を今年5月に辞め、現在、フリーランスでYouTube運営の企業コンサルティングを行う傍ら、書籍をアニメで紹介するチャンネル「学識サロン」を中心にYouTuberとしても活躍している。来年には、YouTubeの関連ビジネスで起業する予定。

 本を読む人の数が減っても、学ぶ人たちの数は変わらないはずです。これから大学に行ったり、社会に巣立ったりする人たちはYouTubeで育った世代。この世代は難しい本や教科書よりも動画で学ぶ習慣があるので、そういう人たちが気軽に学べるところが、アニメでの書籍紹介に人気が集まっている理由じゃないでしょうか。

 さらに、ゲーム実況など他のエンタメジャンルのチャンネルと比べて、アニメ動画は視聴回数やチャンネル登録者数がまだまだ少ないので、「アニメでの書籍紹介」はさらなる人気を集める可能性があります。潜在的な需要はかなり大きいと感じており、今後ますます人気が出るんじゃないかと思っています。

「もしドラ」を読んで2カ月で年商1億アップ

 僕が以前勤めていた卸売業の会社では初めの頃、年商が3億円でした。しかし、「もしドラ」(「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」)で学んだ知識を生かして同僚の競争心を刺激する工夫をしたら、2カ月で年商が1億円も上がり、2年後には10億円にまで上昇したんです!

 自分が持っていない知識を本から得てアウトプットすると「こんなに変わるんだ」「本ってすごいな」とすごく実感したこの経験があるので、本を読まないのはもったいない、これほど大きな効果があるんだということを若い世代にも知ってほしい、という熱い思いが常にあります。

 加えて、僕自身が以前からYouTubeでもビジネスのノウハウを学んでいたので、動画づくりを「やってみたい」という気持ちも強かった。そんな折、とあるYouTubeチャンネルで本の紹介動画を目にして、元々好きだった二つの要素が「本×YouTube」という形で合わさり、「これをやろう」と思いました。