新型コロナウイルスの第2波が到来している中で、もし社内に感染者が出た場合、どのように対応すればいいのでしょうか。プリンシプルBCP研究所の林田朋之所長が、感染者の人数や事業への影響度ごとに6つのフェーズに分けて、具体的な行動策定の方法を解説します。

「第2波」が到来中!
感染拡大縮小の波は今後も続く

全国の陽性患者の推移
出典:厚生労働省
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 新型コロナウイルスの感染者数は、7月に入ったあたりから全国的に高いレベルで増加し続けています。4月のピークを「第1波」とするなら、現時点は「第2波」と考えていいでしょう(図1.参照)。

 一般的なパンデミック感染症においては、第2波が過ぎるとだんだんと感染者が減り収束へと向かうことが多いものの、今回の新型コロナウイルスはそう簡単に収束しそうにないと多くの専門家も断言しています(図2.参照)。

一般的なパンデミック感染症の患者数の推移
出典:WHO
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 全世界に広がった新型コロナウイルスは、その土地ごとの気候風土や異なる感染者間の交わりなどの影響を受け、さまざまに変異し、ある地域のウイルスは弱毒化して感染しやすいように変化したり、またある地域では独特の症状が出るものもあったりするなど、人間がそれを追いかけてはその都度対処するモグラたたき状態になっています。期待されているワクチンも、変異後のウイルスにも効果があるのか現時点では不透明とされ、たとえ第2波が過ぎても、第3波、第4波へ警戒を怠ることはできません。

 このような状況の中、企業は今後も続くと考えられる感染拡大縮小の波をどのように乗り切り、従業員を守れば良いのでしょうか。私たちは、ある程度の長期間にわたり、収束に至るまで危機管理・BCP対策のオンとオフを繰り返すほかなさそうです。

フェーズごとの管理で
感染拡大防止、高リスク者の感染予防へ

 新型コロナウイルスのようなパンデミック感染症を乗り越えるために、基本となるのは「フェーズごとの管理」です。

 国や自治体が感染拡大状況を陽性率などいくつかの指標の数値に沿って、黄色、赤色など警戒レベルを設定しているように、企業も受けるリスクの影響度に対応したフェーズごとの管理を行います。

 第2波、第3波と国内の感染拡大状況は、短期に高下を繰り返しますが、企業のパンデミック感染症BCPでは、社内の感染者数の状況に応じ、都度の対応強化によって収束を図っていくこと、それが従業員を守る感染拡大防止の危機管理であり、社会的責任となります。