洋上風力会戦 グリーンエネルギー新世紀#3
写真提供:丸紅

日本で初めて商業化される丸紅の大規模洋上風力発電プロジェクトが秋田県の秋田市と能代市で動きだした。特集『洋上風力会戦 グリーンエネルギー新世紀』(全6回)の#3では、国内メディアとして初潜入し、プロジェクト成功の鍵に迫った。(ダイヤモンド編集部 堀内 亮)

大規模洋上風力発電の国内第1号
成功の鍵を探しに「現場」へ入った

 国内のどのプレーヤーにとっても、大規模な洋上風力発電プロジェクトは未知の領域だ。今後実施される政府の公募によるコンペを勝ち抜いてプロジェクトを行う権利を得ても、成功は約束されない。本当の勝負は、ここから始まる。運転開始までの建設工事でコストオーバーランが発生しないか、想定した稼働率を保てるかなど、30年以上にわたるプロジェクトを成就させるまでの道のりは険しい。

 目下、コンペに勝利するために電力会社や商社、ゼネコンなどが投資を進めている(詳細は本特集#2『三菱商事?東電?大林組?洋上風力発電「受注バトル」初戦の勝者を大胆予想』参照)。これに先行し、大規模洋上風力発電の国内第1号として事業化が進むプロジェクトがある。

 秋田県の秋田港と能代港に発電規模約14万キロワットの洋上風力発電所を建設するものだ。丸紅など13社で構成する特別目的会社、秋田洋上風力発電が手掛ける。

 このプロジェクトは、洋上風力発電の海域利用に関する法律、いわゆる「再エネ海域利用法」が整備されるより前の2015年に秋田県が実施した公募によって決まったものである。

 陣頭指揮を執るのは、丸紅が手掛ける英国の洋上風力発電プロジェクトでプロジェクトマネージャーを務めた経験を持つ岡垣啓司・秋田洋上風力発電社長。「日本の洋上風力発電プロジェクトのモデルケースになりたい」と岡垣社長は力を込める。

 その言葉通りにプロジェクト成功に至るには、何が鍵となるのか。ダイヤモンド編集部は7月9日、国内メディアで初めてこのプロジェクト現場に入った。