三菱陥落#7
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任期6年の慣例に従えば、三菱商事の垣内威彦社長は2021年度末に任期満了となる。残り2年を切った後継レースを制するのは誰なのか。社内で有力候補の呼び声が高かった幹部が“左遷”されるなど、近年、垣内社長による中央集権体制が強まっている。特集『三菱陥落』(全10回)の#7では、熾烈なレースの行方を大胆に予想した。(ダイヤモンド編集部 重石岳史)

最高幹部が一斉退任か
三菱商事の「2021年問題」とは

「2021年問題」とささやかれる話題が、三菱商事の内部にある。

 現在16人の常務執行役員のうち、CFO(最高財務責任者)の増一行氏、自動車・モビリティグループCEO(最高経営責任者)の戸出巌氏、CDO(最高デジタル責任者)で人事を統括する村越晃氏、総務などを統括する榊田雅和氏ら、組織中枢を担う首脳陣の一斉退任が2021年に見込まれるというのだ。

 三菱商事によれば、執行役員は任期1年の委任契約関係にあり、再任の是非についてはガバナンス・指名・報酬委員会による審議を経て取締役会で決定される。

 しかし同社の常務はこれまで、年度末時点で62歳に達していれば退任するのが通例だ。1981~82年の入社の上記4人は、今年度末までに全員62歳となる。さらに21年度末には石油・化学グループCEOの萩原剛氏、複合都市開発グループCEOの鴨脚光眞氏、金属資源グループCEOの田中格知氏といった、会社の収益を支える営業部門のトップたちがそろって62歳に達する。

 21年度末といえば、垣内威彦社長が慣例上の任期6年を満了するタイミングである。つまり垣内社長の任期満了までに、組織中枢の最高幹部らが次々に会社を去る可能性が高いのだ。

 なぜ、こうしたことが起きるのか。