パワーポイントでプレゼン資料をつくるのに時間がとられる……。
そんな悩みを抱えているビジネスパーソンが増えています。そこで、ソフトバンク在籍時に、最速で「一発OK」を勝ち取るプレゼン資料をつくるノウハウを磨き上げた前田鎌利さんにまとめていただいたのが、『パワーポイント最速仕事術』(ダイヤモンド社)です。
「パワーポイント最速仕事術」のポイントは2つ。
まず、「優れたスライドの型」を把握することです。見た瞬間に内容が理解できるスライドには、「テキスト」「図形」「グラフ」「画像」「アニメーション」などの「型」があります。その「スライドの型」をゴールにすれば、いちいち「どのようなスライドにしようか?」と悩む必要がありません。次に、その「スライドの型」を最速でつくるパワーポイントの操作法をマスターすることです。パワポには多くの機能がありますが、「スライドの型」をつくるために必要な機能はごくごく限られています。その限られた機能をマスターするだけで、「一発OK」がとれる優れたプレゼン資料があっという間に出来上がるのです。
そして、『パワーポイント最速仕事術』では、「スライドの型」と「その型をつくるためのパワーポイントの操作法」を、ビジュアル満載で紹介しています。本連載では、その一部を抜粋しながら、優れたプレゼン資料を「最速」でつくるノウハウを解説してまいります。
使えるアニメーションは「フェード」「ワイプ」
パワーポイントにはアニメーションの機能がありますが、注意していただきたいのは、社内プレゼンでは、アニメーションをあまり多用しないようにすることです。
いちいちアニメーションで表示すると、無駄に時間がかかりますし、真剣さが伝わらない場合もあります。決裁者は忙しいので、余計な演出をするよりも、最短の時間でプレゼンを終えることを重視したほうがよいでしょう。
逆に、多くの聴衆を対象に行う社外プレゼンなどでは、相手の注意を惹きつけたり、”ワクワク感”を演出するために、アニメーションを積極的に活用する必要があります。
ただし、あまり過剰なアニメーションは”興醒め”するだけですので、フワッとテキストや画像が浮かび上がる「フェード」や、横からテキストなどがスッと差し込まれる「ワイプ」を中心に活用するといいでしょう。特に、「フェード」は使い勝手のいいアニメーションなので、私は、「困ったらフェード」という感じで多用しています。