シャンデリアが日本の約3分の1で買える時代

【第1回】<br />勝ち組が「2割」から「2%」へ急速に移行する時代

  インターネットが社会的インフラになったことで、どのようなことが、現実の世界で起こっているのか。私の体験をお話ししましょう。

  以前、イギリスに出かけたとき、ロンドンにあるスケッチというカフェに、とてもおしゃれなシャンデリアがかかっていたのを目にして、それがどうしてもほしくてたまらなくなりました。私のオフィスで使おうと思ったのです。
  早速、値段を調べてみると、なんと30万円もしました。さすがに高い。
  でも、そこであきらめるわけにはいきません。もう、どうしてもほしくてたまらない気持ちになっていましたから。

  ネットを使って、いろいろと調べました。
  で、回答を見つけました。
  アリババというサイトを検索したところ、同じシャンデリアがなんと700ドルで販売されていたのです。
  アリババというのは、日本と中国の企業間取引を行う卸売のサイトです。
  つまりBtoBなのですが、実は1個からでも購入できるのです。
  確かに海外から輸入するので航空運賃はかかりますが、それも3万~5万円程度。注文を出して3日後には届きました。
  しかも驚くなかれ、支払いは検品した後でいいのです。
  日本で買えば30万円もしたシャンデリアが、航空運賃も含めて10万円ちょっとの値段で手に入れることができました。

  すごい時代ですね。
  昔は、自分で輸入商を立ち上げようとしたら、本当に大変でした。
  現地とやりとりをするために、テレックスという機械を導入しなければならない。注文を出すにしても、現地との時差も考慮に入れなければならない。
  いろいろ制約があったわけですが、いまはクリック一つで簡単にものが手に入るようになっています。