坐骨神経痛に早期の理学療法が有効か
坐骨神経痛と背部痛のある患者には、早期の理学療法開始が良い結果につながる可能性のあることを示唆する臨床試験の結果が明らかになった。米ユタ大学College of HealthのJulie Fritz氏らによるこの研究結果は、「Annals of Internal Medicine」10月6日オンライン版に掲載された。
坐骨神経痛とは、腰背部から臀部、左右の脚の裏側へと続く坐骨神経に沿って痛みが生じる症状で、椎間板ヘルニアなどで坐骨神経が圧迫されて発症することが多い。一般的に、坐骨神経痛の患者は安静にする必要はなく、むしろ普段の活動を維持すべきとされている。その一方で、坐骨神経痛の症状に特化した運動を行うべきとする考え方もある。そこで、Fritz氏らは、坐骨神経痛の診断後、早い段階での理学療法の開始により、回復が早まるかどうかを調べるための臨床試験を実施した。