【Twitterフォロワー数50万人、You Tubeチャンネル登録数25万人】と、今どきのママパパに圧倒的に支持されているカリスマ保育士・てぃ先生、初の子育てアドバイス本『子どもに伝わるスゴ技大全 カリスマ保育士てぃ先生の子育てで困ったら、これやってみ!』ができました!
子育ての悩みは、決して親の能力や愛情の深さの問題ではなく、子ども特有の気持ちやものごとのとらえ方、体の状態を知るだけでうまくいくことが多いと、てぃ先生は教えてくれます。
この連載では、「てぃ先生が実際に試して効果のあった伝え方」や「保護者が絶賛した斬新なテクニック」を厳選。困りがちな「おしたく」「お片づけ」「お食事」などのよくある困りごとの状況に対応する方法などをお伝えしていきます。

「なんで片づけしてないの!」<br />と子どもに言わなくても<br />おもちゃが片づく言葉がけとは?Photo: Adobe Stock

子どもの言葉を引き出す
「何かあった?」の効能がすごい

 第3回で、「なんで〇〇してないの!」を「何があったの?」に変えるといいというお話をしました。今回はその続きのお話です。

 たとえば片づけの場合、「なんで片づけしてないの!」ではなく「あれ? お片づけ進んでないね。何かあった?」と言うと、心配してくれているように聞こえて「おもちゃがたくさんあってどれから片づければいいかわかんなくなっちゃった」とか「まだ遊びたかった」とか、困っていることや本当の気持ちを言いやすくなるわけです。困りごとなら大人がサポートできますし、気持ちだったら「そうか。遊びたかったんだね。でももうお出かけの時間だよ~」と、気持ちを受け止めたうえで行動を促すことができるわけですね。

家庭で「効果があった!」と
保護者からも大評判!

 これを園で保護者の皆さんに伝えたところ、実際にやってくださったご家庭がありました。

 そのおうちでは、外に遊びに行くとき、お子さんがなかなか靴をはかなかったそうなんです。そこで今までなら「なんでお靴はいてないの!」と言っていたところを、「あれ、靴はいてないね、何かあった?」と聞いたら、お子さんが「あっちの靴がよかった」と。たったそれだけのことだったんですね。

 子どもからしてみると、これじゃなくてあっちの靴ならすぐはくのにという気持ち。でも大人がそこを省いて「なんではかないの! さっさとはきなさい」と言ってしまうことで、よけいに手間がかかっていたわけなんです。

 ただ、お父さんお母さんも人間ですから、いつも「何かあった?」と聞かなくてはいけないとは思いません。自分の心にゆとりがあるときだけでかまいませんから、「何かあった?」と言ってあげられるといいと思います。

 ※本原稿は、てぃ先生、初の子育てアドバイス本『子どもに伝わるスゴ技大全 カリスマ保育士てぃ先生の子育てで困ったら、これやってみ!』からの抜粋です。この本では、子育てがラクになるスゴ技がたっぷり収録されています。子育てに悩みやイライラはつきものですが、遊び心をもって、楽しく子育てしてみませんか? (次回に続く)

「なんで片づけしてないの!」<br />と子どもに言わなくても<br />おもちゃが片づく言葉がけとは?
てぃ先生(てぃーせんせい)
関東の保育園に勤める男性保育士
保育士として勤務するかたわら、その専門性を活かし、子育ての楽しさや子どもへの向き合い方などをメディアなどで発信。全国での講演は年間50回以上。
他園で保育内容へのアドバイスを行う「顧問保育士」など、保育士の活躍分野を広げる取り組みにも積極的に参加している。
ちょっと笑えて、かわいらしい子どもの日常についてのつぶやきが好評を博し、Twitterフォロワー数は50万人を超える。
著書である『ほぉ…、ここがちきゅうのほいくえんか。』(ベストセラーズ)は15万部を超える大人気作。コミックほか含め、著書は累計50万部を突破している。
ちなみに、名前の読み方は「T」先生。最近ではYouTubeに動画を投稿し始め、チャンネル登録者ははやくも25万人を超えている。