今年で8年目のロングセラーとなっている『和田裕美の営業手帳』。この手帳をプロデュースした和田裕美さんに、タイムマネジメントから自己管理についての考え方、手帳に込めた思いと使い方について、3回にわたり語ってもらう。第1回はタイムマネジメントについての和田さんの考え方を聞く。(聞き手・書籍オンライン編集部)

ノウハウの前に「心がどういう状態か?」が大事

――和田さんは講演や研修・セミナー、コンサルティングと非常に多忙な中で、ブログやメルマガを書いたり、雑誌の連載コラムを書いたり、さらに本も出されています。どうやってこれだけたくさんのことができるのだろう、と不思議になってしまいますが、何かタイムマネジメントの秘訣はありますか?

 はい、数年前に出した『幸せをつかむ!時間の使い方』にも書いたのですが、私は人に自慢できるほど完璧な時間管理ができているわけでもないし、特別なノウハウをもっているわけでもなく、とにかくただ目の前のことに一生懸命取り組んでいるだけなんです。

 そういうと一見、「要領が悪い」と思われるかもしれませんが、やる気があるときは集中力が生まれるし、自ずとスピードアップして効率もよくなるものです。何よりも「心がどういう状態か?」というほうが私にとっては大事なのです。

 効率アップのための技やツールはいろいろあると思いますが、ノウハウをいろいろ使っても、気持ちが前を向いていなければ、「心がやりたくない」と物事を拒否してしまいます。そうなれば、どんな方法もノウハウも技もまったく使えない。だからまず、何をするにも「どうせやるなら楽しくやろう」という心のもちようが基本です、とお話しすることが多いですね。