第4位「全員集合したら、そっちのお客さんを大爆笑させようぜ」
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タレントの志村けんさんが、今年3月に亡くなりました。訃報の後に放映された追悼特別番組で、髙木ブーさんが語った「志村は死なないの。ずっと生きてる」というコトバが、時をへるごとに重みを増しているように感じます。追悼番組らしからぬ、爆笑だらけのなごやかな放送。
その終わりに、加藤茶さんが天国の志村さんへ、素敵なコトバを投げかけました。
「5人がそっちに全員集合したら、そっちのお客さんを大爆笑させようぜ。約束だぞ」
志村さんはきっと、先に旅立ったいかりや長介さんと一緒に、この約束を受け止めてくれたはずです。志村さん、「変なおじさん」も「バカ殿様」も、志村さんのやわらかい笑顔も、私たちの心にたしかに生き続けています。たくさんの笑いを、素敵な時間を、ありがとうございました。
第3位「甲子園と引き換えに助かった命もあるんだ」
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新型コロナウイルスの影響は夏の甲子園にも及びました。予定大会の中止は、戦後はじめてのこと。たとえ練習がとてつもなく厳しくても、甲子園という夢の舞台があったからこそ続けることができた。そんな高校球児たちにとっての悔しさは、私たちの想像をはるかに超えるものだったでしょう。そんな中、愛知の強豪校・東邦の林泰成主将のコトバが胸を打ちました。
「どうしても悔しさがこみ上げてくるときは、甲子園と引き換えに助かった命もあるんだと、最近はそう思うようにしています」
主将として甲子園常連校のチームを率いた彼は、青春の全てをかけて野球に打ちこんできたはずです。だからこそ想像を絶するような葛藤もあったと思います。「助けられた命がある」。そう思うことで、やり場のない気持ちが、ほんのわずかでも静まるのなら。彼の気持ちを心から尊重したいと思います。
第2位「手抜きではなく手“間”抜き」
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今年8月、Twitterである論争が巻きおこりました。きっかけは、女性がよるご飯に冷凍餃子を出したところ、夫が「手抜き」と言ったとの投稿。「文句を言うなら自分で作れ」などと賛否がうずまき、「冷凍餃子」「手抜き」がトレンドワードに入りました。
この論争に対し、冷凍餃子のヒット商品を送り出してきた「味の素冷凍食品」公式アカウントが、こう発信しました。
「冷凍餃子を使うことは『手抜き』ではなく『手“間”抜き』ですよ!」
おおー! たった一文字加えるだけで、ネガティブをポジティブに変える素敵なワザ! さらにツイートは続きます。
「工場という“大きな台所”で、野菜を切って、お肉をこねて、皮に餡を包んで…という大変な『手間』をお母さんに代わって丁寧に準備させていただいています」
家庭で餃子の下ごしらえをするかわりに、プロが一つ一つの工程をていねいに準備してくれる。それなら「手抜き料理」じゃないですよね。消費者の味方に徹し、商品の良さをバッチリと伝えるコトバは「さすが」の一言。