小さなゴール設定から俯瞰力へ

――確かに目覚まし時計をセットし忘れたり、一度止めて寝ちゃったりしてあわてるのは、時計という外のものに管理してもらおうとしてるからですね。

 そう、目覚まし時計に頼ることで、安心してしまって、かえって起きれないことがあるかもしれませんよね。

 けれど私だって、なんの枠も制約もない中でセルフマネジメントができてるわけではなく、原稿の締切りや講演・セミナーなどのスケジュールが入っていて縛りがある中で、自分の責任をどう果たすかという観点から自己管理をしているのだと思います。

 最初は外からくる締切りなどがあって、スケジュールを自分で立てなくても次々やらなければならないことが出てくる中で追われながら鍛えられ、忍耐力や集中力がついてきて、それが自分の中でなにか固い「芯」みたいなものに変化して、だんだん自己管理できるようになったのではないかと思うのです。

 何日までに何をする、そのためには今日は何時までにこれをして、何時までにはあれをして、というふうに小さなゴール設定をしていくことで、目先だけでなく大きな地図を広げて見ているような俯瞰力も身に付きます、その時間割を書き込むのが手帳なんですよね。