『ウィニングカルチャー 勝ちぐせのある人と組織のつくり方』の軸にあるのは、「ウィニングカルチャー」をどのように構築するかというテーマです。そこで今回は、2021年2月21日、バレーボールVリーグ女子で2連覇を達成したJTマーヴェラスのウィニングカルチャーについて解説します。この数年JTマーヴェラスをサポートしてきた私から見た、彼女たちのウィニングカルチャーについてお伝えします。

Vリーグ女子ではJTマーヴェラスが2年連続で優勝した(Photo:一般社団法人日本バレーボールリーグ機構)

 2月21日、バレーボールのVリーグ女子の決勝戦で、JTマーヴェラスが東レアローズを下して優勝し、見事に2連覇しました。

 実は私はここ数年、JTマーヴェラスをサポートしており、彼女たちの快挙を心からうれしく感じています。同時に、JTマーヴェラスには確実に「ウィニングカルチャー」があると確信することもできました。

 JTマーヴェラスに宿る「ウィニングカルチャー」とは何か。いろいろな要素がありますが、大きな要素の一つが「立て直す力」です。

 あなたには「立て直す力」がありますか? そもそも「立て直す力」とは何だと思いますか? ウィニングカルチャーの実現にも大切な「立て直す力」について、今回は議論を深めたいと思います。

 今シーズンはコロナ禍という状況の中で、バレーボールの世界でも、どのチームも十分な練習がままならないような環境でした。そんな中でもJTマーヴェラスは接戦をものにして優勝を獲得しました。

 Vリーグの場合、準決勝戦と決勝戦で、連日試合をしなくてはなりません。

 JTマーヴェラスは準決勝でフルセットを戦っていました。それも最初に連続2セットを取ったものの、次は2セットを立て続けに奪われ、完全に相手側に勢いのある中で、かろうじて最後の5セット目を取って、決勝戦へ進みました。

 苦しい状況の中で何とかもぎ取った決勝戦進出のチケット。それも苦戦したことで、いったんは崩れたチームを立て直し、翌日の決勝戦に臨まなくてはなりませんでした。

 決勝で当たる東レアローズは今シーズン無敗という最強集団です。これまでの試合は全勝を収め、準決勝も3セットストレート勝ちで決勝戦に進んできています。苦戦の末、かろうじて決勝戦へのチケットを獲得したJTマーヴェラスとは、肉体的にも精神的にも大きな違いがありました。

 そんな状況の中で、JTマーヴェラスは東レアローズとの決勝戦に挑みました。しかし、試合の様子を見ていると、私はJTマーヴェラスが「大人のチームだな」という印象を受けました。

 そもそもスポーツの世界では、決勝ともなるとどんなチームも思い通りに試合が進むことはありません。だからこそ、うまくいかないときにどう立て直すのかが重要になるのです。

「思い通りにならないときこそ、自分たちがしてきたことを信じよう」とよく言われます。JTマーヴェラスの試合運びもまさにその言葉の通りでした。

 私自身、シーズンを通してコミュニケーションを図る中で、吉原知子監督も小幡真子キャプテンも、精神的な強さを持っていると感じていました。その強さとは「自分たちのやってきたことを信じて、己に勝てば必ず試合に勝てると信じる強さを持っている」ということです。