座位中心群を基準として、他の群の心筋梗塞による突然死リスクを比較すると、活動量低位群はオッズ比(OR)0.79(95%信頼区間0.60~1.04)、中位群はOR0.67(同0.51~0.89)、高位群はOR0.55(同0.40~0.76)であり、活動量中位群と高位群は突然死リスクが有意に低かった。
同様の関連は、致死性心筋梗塞のリスクについても認められた。具体的には、活動量低位群はOR0.85(同0.71~1.03)で非有意だが、中位群はOR0.64(同0.51~0.80)、高位群はOR0.72(同0.51~1.00)であり、有意に低リスクだった。
この結果をHansen氏は、「心筋梗塞を来した患者の約18%が28日以内に死亡するが、発作以前の身体活動量が多いことが、死亡リスクを低下させるようだ」と総括している。また著者らは、欧州心臓病学会(ESC)のリリースの中で、「この研究結果は、身体活動に関する欧州のガイドラインの推奨を強力にサポートするものだ」と記している。なお、欧州のガイドラインでは、全ての年齢の健康な成人に対して、少なくとも週に150分の中強度、または75分の高強度の有酸素運運動、もしくはそれらを組み合わせた運動を推奨している。(HealthDay News 2021年2月17日)
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