株価が上下するしくみ
その後もレストランの業績は順調に拡大しましたが、ある日、このレストランで食中毒が発生してしまいました。
3日間の営業停止処分を受け、悪評も避けられない自体となったのです。
このレストランの株を1000万円で買った人は、もう大慌てです。
「お客さんが減って、潰れてしまうかもしれない」と心配が募ります。
お客さんが減れば利益も減るので、自分の取り分も少なくなります。
そこで、いまのうちに持っている株を売ってしまおうと思い立ちました。
「1000万円で買った株だけど、800万円で誰か買ってくれませんか?」
「誰も買わない……だったら500万円でもいいから誰か買って!」
こんなふうにして株価は下がります。
会社が儲かりそうになると、その会社の株を持っている人(株主)がもらえる利益も増えるので、株価は上がります。
逆に会社の儲けが減りそうになると、株主がもらえる利益も減るので、株価は下がります。
この例でわかることは、株価が上がる条件は、シンプルに「レストランが流行る」ということです。
レストランが流行れば、売上も利益も上がるので、株価も自然と上がっていきます。
つまり、値上がりする株(銘柄)を探すというのは、流行っているお店(商品・サービスなど)を見つけることと同じなのです。
多くの投資家は、値上がりする株を探そうと思って、一生懸命に株価チャートや『会社四季報』などとにらめっこしています。
それ自体を否定はしませんが、本当に有益な情報は、じつはあなたの身の回りにあるのです。