新しい経験の連続で、緊張と喜びが入り交じる新生活。
入社1年目が「何でも親切に教えてくれる人事担当者に、
入社早々、こんなことを聞いてもいいのだろうか」と
躊躇するのが有給休暇に関することだ。
聞きたいけれど、今はまだ聞けない……。
そこで、50万人以上のビジネスパーソンに読まれ、
今も多数の企業で新人研修のテキストとして採用されている
『入社1年目の教科書』の著者の岩瀬大輔さんが、
有給休暇にの取り方ついてアドバイスする。
本記事では最新のインタビューと『入社1年目の教科書 ワークブック』から、内容の一部を抜粋・再編集し特別公開する。(まとめ/ダイヤモンド社書籍編集局・和田史子)
人事担当者に
聞きたくても聞けない質問
「人事担当者が親切な方で、わからないことは何でも教えてくれます」
最近はこう話してくれる新入社員の人が増えています。
それでも、人事の人に「聞きたくても聞けない質問」があるとのこと。
例えば、有給休暇。
「入社1年目で有給休暇を取ってもいいものでしょうか?」
「入社1年目で有給休暇を使い切ることはできるのでしょうか?」
たしかに、入社早々お休みのことを聞くのは勇気がいるかもしれません。
こういった質問には、
「有給は取れますし、取りましょう。ただ、特段の理由がない限りは、まずは様子を見てみるのがいいですよ」
とお伝えしています。
もちろん、体調に不安があるときなどは、しっかり休みをとりましょう。
社会人にとって健康管理は最重要事項です。
体調が悪くなりそうなときは、無理せず早く寝るなど、早めの対策が有効です。
その上で、最初は様子を見て、配属先の忙しさの状況を把握するのです。
例えば、奇数月の月末が忙しい職場であれば、まとまった休みは偶数月に取る、といった配慮があったほうがいいかもしれません。
最初のうちは仕事内容を理解し、一つひとつの業務がこなせるよう身につけていくとともに、こうした職場の傾向や1年の流れなども把握したいところです。
人事の方や職場の先輩に質問してもいいでしょう。
「何曜日が比較的忙しいけれど何曜日は余裕がある」
「決算月は残業が発生する可能性が高い」
など、さまざまな情報が入手できるはずです。
また、職場によっては「休みの予定は早く教えてほしい」というところも。
こうした情報も、早い段階で共有しておいて損はありません。
すでに有給休暇の申請をしたい日がある場合は、早めに上司に相談することをおすすめします。
実は言いにくいと思っていることほど、早めに伝えたほうが信頼されます。
相談は、早く率直に行うのがコツ。
ぜひ、上司や人事の方に相談しましょう。
『入社1年目の教科書』の50ルールの42に「休息を取ることも『仕事』だ」というのがあります。
※『入社1年目の教科書』の50ルール、気になる人はぜひチェックしてみてください。
ライフネット生命保険株式会社 共同創業者
1976年埼玉県生まれ、幼少期を英国で過ごす。1998年、東京大学法学部を卒業後、ボストンコンサルティンググループ等を経て、ハーバード大学経営大学院に留学。同校を日本人では4人目となる上位5%の成績で修了(ベイカー・スカラー)。2006年、副社長としてライフネット生命保険を立ち上げ、2013年より代表取締役社長、2018年6月より取締役会長に就任。同年7月より18ヵ国の国や地域に拠点を有するアジア最大手の生命保険会社であるAIAグループ(香港)に本社経営会議メンバーとして招聘される(いずれも2019年退任)。2020年、スパイラルキャピタルのマネージングパートナーに就任し、テクノロジーで業界変革や産業創出を行う企業の支援を行う。また、ベネッセホールディングスなどの社外取締役も務める。
世界経済フォーラム(ダボス会議)「ヤング・グローバル・リーダーズ2010」選出。著書は著書は『入社1年目の教科書』『入社1年目の教科書 ワークブック』(ダイヤモンド社)など多数。