体の硬さを侮ってはいけません。体が硬いことで生じる体のトラブルは少なくないのです。肩コリや腰痛の原因となったり、ケガをしやすくなったりしてしまうだけでなく、疲れやすくもなりますし、痩せにくい体質となり太りやすくさえなってしまいます。では、どうしたら体を柔らかくすることができるのか。
そんな疑問に答えてくれるのが、チャンネル登録数75万人を突破した大人気ストレッチ系YouTuberで、理学療法士として病院等でのさまざまな症状のリハビリに従事した経験をもつオガトレ氏。彼の初めての著書であり、どんなに体の硬い人でも絶対に柔らかくなるストレッチを教える『オガトレの超・超・超かたい体が柔らかくなる30秒ストレッチ』から一部抜粋、再構成してお送りします。(こちらは2020年8月29日付け記事を再掲載したものです)

在宅時間が増えて悪化した肩のハリやコリが<br />気持ちよくほぐれる30秒ストレッチPhoto: Adobe Stock

肩のコリやハリの悩みにおすすめ!

オガトレオガトレ
理学療法士
ストレッチ系YouTuber
宮城県生まれ。専門学校卒業後、理学療法士の資格を取得し、6年間、公立の急性期病院にて、脳外科、整形外科、呼吸器、がん、スポーツ外来のリハビリに従事。その傍らトレーナーとしてインターハイや国民体育大会へ同行した。その後、訪問リハビリ、フィットネスジムの責任者を経て、現在はYouTuberとして活動している。
「体が硬くて困っている人をゼロにしたい」を信念に動画を配信しているYouTubeでのチャンネル登録者数は開始後1年で30万人を突破し、今も日々伸び続けている。
twitter @ogaryu___
撮影:大沼英樹

 前々回(第10回)のひじ合わせチェックで、そもそも両ひじをつけることさえできなかったという人は、肩甲骨の硬さが「超・超・超硬い」レベルと言えます。

 今回は前回ご紹介した、背中の広い筋肉を伸ばし、腕の上げ下げを軽やかにしてくれる「広背筋ストレッチ」に続き、「超・超・超硬い」レベルの肩まわりを柔らかくするためにやってみてほしい「菱形(りょうけい)筋ストレッチ」を紹介します。

 菱形(りょうけい)筋は、肩甲骨の内側についているひし形の筋肉です。美容室に行ったときにマッサージされると気持ちのいいあの場所です。

 この筋肉は、デスクワークが続くとすぐに張ってきて、肩のあたりを重苦しく感じてしまうようになります。在宅ワークが増えたり、外出を控えたりして在宅時間が多くなった今、椅子やソファに座った同じ姿勢でPCやスマホ操作を長く続けてしまいがちとなり、肩のあたりにコリやハリを感じているという方におすすめです。

 このストレッチは、猫背を改善するストレッチのひとつでもあります。また、頭に重苦しい感じがあるという時に、こういった肩まわりのストレッチをするとスッキリすることもあります。