「運がよくなりたい」「いい人に巡り合いたい」「幸せな人生を送りたい」、それらを実現したいなら、考え方を変えればいい。最強の運を持つ「歩くパワースポット」が伝える「運」の磨き方をまとめた『SHOCK EYEの強運思考』には、強運を引き寄せる39の思考法がある。
点と点がつながって線になり、さらに広がって面になる。点や線は、鍛錬や準備そのもの。面になる奇跡的な瞬間は、そうあるものじゃない。道がひらくというのはこういうことを意味するのかもしれない。そんな奇跡的な瞬間を本書より抜粋して紹介します。
みんなの意識が未来の自分たちにつながった
1976年神奈川県生まれ。RED RICE、若旦那、HAN-KUNと共に「湘南乃風」を結成。ヒット曲「純恋歌」「睡蓮花」は幅広い世代で歌い継がれている。プロデューサーとしても、ハロー!プロジェクト、ジャニーズWEST、YouTuberのフィッシャーズなどへの楽曲提供を行う。近年では、インスタグラム上で会員限定のコンテンツ「Shrinegram」を運営するなど、音楽以外でも幅広い活動を行っている。著書に『歩くパワースポットと呼ばれた僕の大切にしている小さな習慣』『歩くパワースポットと呼ばれた僕の大切にしている運気アップの習慣』(共に講談社)がある。
どんなチャンスが来てもいいように、常に自分を高めておけば運命をものにできる。それは恋愛やサッカーに限った話ではない。
湘南乃風としてプロデビューする際、僕たちは出会ったばかりのスタッフから「4人の曲はないの? じゃあ一緒に作ってみれば?」と、4人で作る初めてのオリジナル曲の制作を提案された。それぞれソロで活動していた僕らは、そんなことを言われるなんて想像していなかった。
レゲエの曲作りは、トラックメーカーが作った伴奏に、自分で作ったメロディーと歌詞を乗せることが多い。僕らも、そういう作り方しかしてこなかったから、伴奏から全部オリジナルで作るのは容易ではなかった。
その場にいたエンジニアに無理を言ってキーボードで弾いてもらい、デモ音源を作ったのを鮮明に覚えている。
こうして作られたのが、湘南乃風の1stアルバムに収録されている『Real Riders』だ。
「俺たち大丈夫だ!」
出来上がったデモ音源を聞いて、僕はそう確信した。
プロとしてやっていけるだろうかという不安が消え、目の前にパーンと道が開けた。
後で聞いた話だけど、他のメンバーも同じ感覚だったようだ。その瞬間に、みんなの意識が未来の自分たちにつながった。
積み重ねてきた努力を「点」にたとえるなら、僕らはそれを鉛筆でなぞり続けて「より濃い点」にしてきたんだと思う。濃くなった「点」は確固たるものとなり、消しゴムを使っても簡単には消せなくなる。「4人で歌を作ってごらんよ」という言葉をもらい、エンジニアが協力してくれたことで、4つの濃い点が一気にポンッと反応を起こし、点と点がつながって線になり、さらに広がって面になった。
流れみたいなものは感じられたとしても、そういう反応を意図的に起こすことはできない。ただそれをつかめるかどうか―、その瞬間、それに耐えうる自分たちのスキル、体力、それに見合う実力みたいなものを僕らが持っていたから、僕らは『Real Riders』を生み出せた。
歩くパワースポットとしてメディアに出ていく覚悟を決めたときも、いくつかの偶然が重なった。
2018年、秋。三重県を訪れた僕は、「みちひらきの大神」として知られる猿田彦神社にお参りをした。その直後に、歩くパワースポットとしてテレビに出演してほしいという依頼の電話が入った。
自分の「点」をより濃い点にしていくなかで、「みちひらき」の大神をお参りした直後に連絡が来たことに縁を感じて、そしていろいろな流れのなかで確信めいたものがあったから「出なきゃ」と思えた。その先のことは飛び込んでから考えようと思った。このときの感覚は『Real Riders』ができたときのそれに近かった。
鍛錬や準備を重ねてきたから、僕はその奇跡的な瞬間に対応できた。
目の前に開けた道を進んで、そこで起こる出来事を前向きにとらえていけば、幸運を感じられる。