・もっと効率的に資産を増やせないか?
・会社の財務をもっとうまく管理できないか?
・画期的で新しいアイデアやテクノロジーを生み出して儲けられないか?
不安定さを増す世界で、私たちは好むと好まざるとにかかわらず、日々そんなことを考えざるを得なくなっています。お金で愛や幸せは買えないとはよく言ったものだけれど、お金がなければその先に貧困や満たされない人生が待ち受けているのもまた事実だからです。
16歳でケンブリッジ大学に進んだという逸話を持つアマチュア天才数学者、ヒュー・バーカーは、新著『億万長者だけが知っている教養としての数学』の中で、そんな世知辛い世の中で一際役に立つものこそが「数学」だといいます。「数学を使って儲ける」ためのあらゆる知恵を網羅した同書から、とっておきのトピックを紹介しましょう。

億万長者だけが知っている教養としての数学
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偉大なる数学者をも混乱させたイカサマ

 ギャンブルが誕生してこのかた、鼻持ちならない連中はいつだって不当な優位を築く方法を探してきた。なかでもしょっちゅう詐欺やイカサマに使われてきたのがサイコロやトランプのゲームだ。ちょっとした数学を使うだけでそうしたイカサマを見つけたり、回避したりできることもある。たとえば、サイコロのもっとも基本的なイカサマとして、本物のサイコロを「いんちきサイコロ」(数字が3種類しかないサイコロで、各数字の裏に同じ数字がある)や、その究極形である「同目サイコロ」(全面同じ目)とすり替えるという方法がある。

 クラップスというゲームの場合、いんちきサイコロは特定の目が出る確率を思いのまま操るのに使える。たとえば、1と3と5の目しかないいんちきサイコロを2個投げれば、合計7を出して「セブン・アウト」(7を出して負けること)する心配はない。6面サイコロは一方向から同時に3つの面までしか見えないものだから、瞬時にいんちきサイコロを見破るのは難しいのだ。