シリーズ18万部突破のベストセラー『精神科医Tomyが教える 1秒で悩みが吹き飛ぶ言葉』、渾身の感動作で自身初の自己啓発小説『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』(2022年1月11日発売)の著者が、voicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」を音声配信。コロナ禍で不安やストレスを抱えがちないま、言葉のパワーで心のなかに小さな希望を増やしてくれる。きょうのひとことは、これ!
「信頼できる範囲を考えてみて」
信頼できない人でも全否定しなくていい
きょうのひとことは
「信頼できる範囲を考えてみて」
信頼できない人とのつき合い方についてです。
もちろん、根本的には信頼できない人とは関わらないほうがいいです。
しかし、どうしてもつき合わざるを得ないとき、どう関わればいいかということについてアドバイスしたいと思います。
そもそも、「この人、信頼できない」と思っていても、その人のなにもかもが全部信頼できないわけじゃないんです。
たとえば、「この人はお金に関しては信頼できない」と思っているとしても、「仕事上のアドバイスに関しては信頼できる」など、ほかの範囲での期待に関しては信頼できることもあるでしょう。
そう、相手に対して期待している信頼の範囲が大きすぎるということもあり得るのです。
また、相手に対する信頼の期待値が高すぎるということもあり得ます。
信頼できない人とつき合わざるを得ないときは、その人に対する信頼の範囲を推し量るようにして、その範囲内で期待値を高めすぎずに接するということが大切になります。
信頼できるポイントだけにフォーカスして、その人とつき合ういうことです。
なにもかも全部信頼できないと考えると、相手に対してネガティブな気持ちしか湧かなくなります。
すると、同じ空間に居ざるを得ない、共同で何かをやらざるを得ないとき、相手を嫌っているっていう感情が、伝わってしまうわけです。
それに相手も反応してネガティブな感情をぶつけてくるという悪循環に陥って、お互いに居心地の悪い空間をつくってしまうのです。
だからこそ相手のことを推し量って、「これだったら信頼してもいい」というポイントを考えておく。
その範囲内でつき合おうとすると、意外なことに小さな信頼が積み重なって、その範囲内で快適に過ごせるようになってきます。
この範囲内であれば、相手も自分に対して居心地が悪くならないように接してくれるんだなということがわかってきて、お互いの印象が少しずつよくなります。
ただし注意しなければいけないのは、だからといって深い信頼関係を得られる相手になったというわけではないという点です。
小さな信頼であれば心地よく重ねられるという関係性を何度もくり返すと、だんだん麻痺してきて、深い信頼関係を築けるんじゃないかと拡大解釈しちゃう人がいるんですね。
その先には大きく裏切られたという結末が待っていて、せっかく狭い範囲では上手くいっていたのに、拡大解釈してしまったばかりに恨み辛みが大きくなって、人間関係が以前にも増して悪化してしまったということにもなりかねないのです。
信頼できない人と一緒に過ごさざるを得ない場合、信頼できる範囲を推し量る。
だからといって深い信頼関係を築けるわけじゃないことを頭の中に叩き込んでおく。
この2つのポイントを意識すると、信用できない人と一緒にいなければいけないという状況が和らぐと思います。
ちょっと高度な技ではありますが、ぜひ実践してみてください。
きょうのひとことは、
「信頼できる範囲を考えてみて」
でした。
参考になったかしら?