同じ利益なら
売上は少ないほうがいい

 本書図表4を見てほしい。

なぜ「売上10倍」は<br />「リスク10倍」なのか?図表4

 売上100億円-原価+販管費97億円=利益(営業利益)3億
 *営業利益率3%

 売上10億円-原価+販管費7億円=利益(営業利益)3億
 *営業利益率30

 一般的には、売上が多いほうが「いい会社」とされる。

 だから、A社のほうがよいと思うだろう。だが、A社もB社も利益は同じ3億円だ。

 注目したいのは、3億円の利益を出すために、どれだけのコストがかかったか。上の式で言えば、原価+販管費の部分だ。

 利益(営業利益)は以下のように算出される。

 利益(営業利益)=売上-原価-販売管理費(販管費)

 営業利益3億円を上げるのに、A社は原価と販管費を97億円使った。

 B社は7億円を使った。

 よって約14倍のコスト差がある。

 B社のほうが圧倒的に効率的だ。

 代表的な販管費について、本書図表5にまとめた。

なぜ「売上10倍」は<br />「リスク10倍」なのか?図表5