紙切れ1枚から散らかっていく

――他にも、リバウンドしやすいダメな片づけ方はありますか?

石阪:紙類のちょい置きです。

紙切れ1枚を片づける場所が決まっていないと、とりあえず置いておこうという置きっぱなし癖が出て、あっという間にモノが集まり、テーブルや、棚の上、しまいには床にまで、モノの置きっぱなしが始まり、散らかっていきます。

――紙って、よくわからないけど大事そうなモノが多いから、手をつけるのが難しいですよね。

石阪:そうなんです。ですので本にも書いた通り、書類の整理は最後。部屋を片づけ終わって、きれいになったリビングで、お茶でも飲みながら落ち着いて目を通していくことが大切です。モノを片づけるのは思い出と闘うこともあるので大変ですが、書類には感情が入らないので、ルールさえわかっていればサクサク作業が進みますよ。

NHK「あさイチ」でも実証済み! なぜ石阪メソッドは絶対にリバウンドしないのか【before】テーブルや棚の上に紙が山積みにされているうえ、壁面にも紙が貼られており、紙だらけ。モノがあふれた空間で、これだけの紙と向き合うと思考が停止してしまう。
NHK「あさイチ」でも実証済み! なぜ石阪メソッドは絶対にリバウンドしないのか【after】床・机・壁面から余計なモノが消えてスッキリ! これなら、落ち着いて書類を整理できそう。また、何ものっていない机に紙が1枚あると気になるので、すぐに処理ができ、リバウンドしない。

プロに丸投げするのではなく、自分で片づけて「枠」の意識を育む

――あと、本の中に、プロに丸投げするのもリバウンドしやすい一因だと書いてありましたよね。プロに任せれば安心だと思っていたので意外でした。

石阪:やっぱり、片づけというのは自分の頭で考えることがすごく重要です。

プロに一部分だけ完璧に片づけてもらったとしても、枠の意識がないと、すぐに他の部屋からモノが押し寄せてきます。自分で枠を作るイメージができていないと、子どもの成長や、暮らしの変化に対応できず、再びリバウンドしてしまいます。

子どもの成長や、介護など暮らしの変化があれば部屋の役割を変えられるようにパブリックとプライベートの考え方などの枠作りが自分でできるようになると一生困ることがないと思います。