払った税金が戻ってくる!「損益通算」の仕組み

  さて、次にソンをした場合です。

  最初からソンするために副業をやる人はいないでしょうが、残念ながらうまくいかなくてソンをしてしまう場合もあることでしょう。

  その場合、事業所得であれば、ソンした分の税金が戻ってくることがあります。

  これは所得税の特徴である、違う種類の所得を合算するという「損益通算」を利用する方法です。
  この損益通算について説明します。

  損益通算とは、副業をした場合には、言うまでもなく確定申告が必要になりますが、カンタンに言うと、給料金額と副業の利益を合算して再度税金の計算をすることになります。

  つまりこのときに、副業が赤字だったら所得の合計が少なくなるわけですね。

  ざっくり言うと、給料が100、副業で得た所得が50だとしたら、確定申告では150の利益に対して税金を計算します。
  それが、給料は100でも、副業が30の赤字となると、ちょっと違ってきます。
  この2つを合計すると100-30=70となり、税金はこの70に対してかかってきますから、当然少なくなります。

  サラリーマンの場合は、年末調整で税金計算が確定しているので、この場合、100に対しての税金をすでに納めていることになります(給料の税金は、会社が計算も納付も行うので、本人の手をわずらわせることはありません)。

  これが副業の赤字を合算することで、本人の所得が70になるわけですから、確定申告することで、差引30にかかる分の税金は戻ってくることになります。

  これは事業所得の扱いを受けていなければダメなので、キチンと開業届を出すといいでしょう。
  しかも、せっかくですから、同時に青色申告の届出をして、キチンと帳簿をつけるようにするといいですね。