毎日、何気なく、お風呂に入っていませんか? そうだとしたらもったいない!「疲れ」や「痛み」に最も効く究極の入浴法を解説した「医者が教える小林式お風呂健康法」の著者であり、自律神経や腸の研究の第一人者である小林弘幸先生(順天堂大学医学部教授)が、本書の中から、知られざるお風呂の力や、ちょっと変えるだけで、ぐっと効果が高まる入り方のコツなどを紹介します。

【11月26日は「いい風呂の日」(3)】<br />自律神経の名医が考えた<br />お風呂の最後にやるとよい<br />3分ルーティンイラスト:伊藤美樹(「医者が教える小林式お風呂健康法」より)

究極の入浴法 STEP3は瞑想

お風呂の効果を最大化する「小林式の究極の入浴法」の、基本は3ステップからなります。

STEP1 湯船につかる(全身浴で約1分)

STEP2 バス・ストレッチ(お風呂の中で行う自律神経に効くストレッチ)を行う(半身浴で約10分)

STEP3 瞑想をする(半身浴で約3分)

 という流れです。今回は、STEP3の「瞑想」についてご説明します。

メディカルな瞑想とは

 前々回前回の記事でSTEP1とSTEP2について説明いたしました。

 小林式お風呂健康法では、最後のステップを「瞑想」で締めくくります。瞑想といっても一般的な瞑想ではありません。自律神経のバランスを整えることを追求した、メディカルな瞑想です。

 自律神経を整えるために大事なのは「血流をよくする」「深い呼吸をする」「笑顔を作る」こと。だからこの3つを、湯船につかりながら一度に行います。

「笑顔を作る」は、感謝の気持ちとともに行ってください。その日の出来事を振り返りながら、頑張ったこと、うれしかったこと、感動したことなど、ポジティブな面にスポットを当てて感謝をします。口角を少し上げるだけでもけっこうです。

 そして4秒かけて鼻から息を吸い、8秒かけて、口から息を吐き出し、空気を全部出し切ります。これを繰り返して、3分間行います。

 お風呂タイムの最後に、このようなメディカルな瞑想をすることで、さらに副交感神経が高まり、自律神経のバランスが整います。

監修/小林弘幸(こばやし・ひろゆき)

順天堂大学医学部教授
日本スポーツ協会公認スポーツドクター。スポーツ庁参与。1960年、埼玉県生まれ。順天堂大学医学部卒業、同大学院医学研究科を修了。ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、トリニティ大学付属医学研究センター、アイルランド国立小児病院外科での勤務後、順天堂大学小児外科講師・助教授を経て現職。自律神経研究の第一人者として、プロスポーツ選手、アーティスト、文化人へのコンディショニング、パフォーマンスの向上の指導などに携わる。また、順天堂大学病院に日本初の便秘外来を開設した“腸のスペシャリスト”としても知られる。日常生活を少し変えるだけで、大きく健康効果が出る方法を、メディアを通じて発信し続け、『医者が考案した「長生きみそ汁」』(アスコム刊)『死ぬまで歩くにはスクワットだけすればいい』(幻冬舎刊)など、ベストセラー著書も多数。