例えば、近くにお墓があったり、周囲に比べて騒音が激しかったり、土地に崖が含まれていたりすると、本来の土地の評価額から減額することが可能です。
他にも、登記されている地積(面積)と、実際に測量した地積を比べると、実際のほうが大きい場合があります(この現象を「縄伸び」と言い、明治時代の技術が未熟なときに行われた測量が原因と言われています)。
登記されている地積を基準に評価額を算定してしまうと、評価額が実際よりも小さくなります。結果として、相続税の過少申告により、税務調査で追徴課税の対象になってしまうのです。
現地を見ないとわからないことがたくさんあります。相続税に強い税理士であれば、現地調査を積極的に行う傾向にありますね。
⑤わかりやすく説明してくれる
多くの税理士は、会社の社長や経理部の人など、会計の知識がある人たちと日々コミュニケーションをとっています。そのため、貸借対照表(BS)や損益計算書(PL)などの専門用語を使った会話に慣れています。
しかし、相続税の申告をするのは、会計や税金のことをまったく知らない一般の方が大半です。相続税に強くない税理士ほど、いつもの感覚で専門用語を使った説明をしてしまいます。
良い相続税対策とは、税理士が一方的に「このやり方がいいですよ」と押し付けるのではなく、依頼主にもよく理解してもらったうえで、二人三脚で創り上げていくものです。
相続税に初めて触れる方にも、わかりやすく説明できるかどうか。「説明のわかりやすさ」を大事にしている税理士は、相続税に強い税理士と言えます。
(本原稿は、橘慶太著『ぶっちゃけ相続ーー日本一の相続専門YouTuber税理士がお金のソン・トクをとことん教えます!』を編集・抜粋したものです)