感動小説『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』の著者が、voicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」から、とっておきのアドバイス。心がスッと軽くなる“言葉の精神安定剤”で気分はスッキリ、今日がラクになる!
愚痴とアルコールの共通点とは?
きょうのひとことは、
「愚痴は、愚痴を止めてくれる人に」
愚痴というのは、基本的には「依存」です。
愚痴を吐き出すと気持ちがいいですから、また愚痴をいいたくなっちゃうんですね。
愚痴をいうことは、基本的にはよいことではありません。
しかし、やはり人は愚痴をいいたくなることもありますよね。
ならば、愚痴をこぼす相手を選んだほういいです。
では、どんな人に愚痴ったらいいのか?
それは、「愚痴を適度に諌めてくれる人」です。
愚痴を適度に切り上げてくれる人ともいえます。
ある程度の信頼関係ができているという前提ですし、相手に甘えてはいけませんが、愚痴を聞くのが嫌いじゃないけど、愚痴で盛り上がるのは、あまり好きではないという人がいるので、愚痴を吐くならそういう人がいいと思います。
ただし、その相手を疲れさせてはいけません。
逆に愚痴をこぼすのに向いてない相手というのは、愚痴が好きで盛り上がる人です。
そうした相手だと、自分の“愚痴依存”が進んでしまいます。
愚痴はアルコールと似たところがあります。
体質的にアルコールを受けつけない人やあまりお酒が好きじゃない人と一緒に居酒屋なんかに行くと、相手が烏龍茶やノンアルコールビールなんかで付き合ってくれたりします。
すると、「付き合ってくれて悪いな」と思いますから、そこそこのところで切り上げようとしますよね。
愚痴もそれと同じなんです。
愚痴があまり好きじゃなさそうな相手に愚痴をこぼしていると、ある程度愚痴を吐いたところで、「こういう考え方もあるんじゃない?」「そういう人もいるよね」「こういうふうにしてみるといいんじゃないかな」などと、前向きな雰囲気をつくってくれるんです。
なにより、愚痴をいっても爽やかに締めくくりやすいです。
つまり、愚痴の扱い方が上手い人がいるんです。
周りを見渡すと、そういう人が1人か2人いるのではないでしょうか。
そういう人も愚痴を聞くのが完全に嫌いなわけではなく、ある程度は愚痴を聞くのが好きなところもあるのですが、愚痴を聞かされて本人の心がグチグチするのが嫌いだったりします。
人間関係によっては、相手も愚痴を持ち込んで、お互いに愚痴のいい合いになって延々と終わらないタイプの人もいますから、そういう人には愚痴をいわないほうがよいかと思います。
きょうのひとことは、
「愚痴は、愚痴を止めてくれる人に」
でした。
参考になったかしら?