「頼まれごと」は喜んで引き受けよう

「緊急性が低く・重要性が高いタスク」に割く時間帯を、1週間の内に幾つか確保しておこう。それ以外は思い切って、余白だらけにしておく。こうすると、緊急対応を迫られている方のサポートをする時間が出来るので、自分の仕事領域以外の業務や勉強、人生体験をする事になる。この人生体験が体験学習となり、博識の土台を創り出してくれるのだ。

 毎日同じ業務を繰り返し、同じような人生体験をしていると、狭い人間性を構築する事になり、差別化に繋がらない。オリジナリティを持たないあなたには、重要な仕事が回ってこないだろう。差別化を図るためには、他者とは違う人生体験を喜んで迎え入れることだ。他者とは違う勉強や業務、人生体験こそが、自分の付加価値を創り出してくれるのだ。

 私はかつて、大組織に属していたが、朝6時に出社して朝食をとり、専門分野の国家資格勉強をして、自分の仕事を朝9時までに終わらせる習慣を持っていた。9時からのコアタイムは依頼されたアポや会議をこなし、空いた時間は緊急対応に明け暮れている仲間の業務を引き受け、サポート役を行った。

 コアタイムを過ぎて自分のやるべき仕事が残っていたら残業をし、そうでなければ専門学校に通った。こうした、頼まれごとを優先的に行う人生の方が、仕事が出来るようになり、人生が楽しくなる。他者とは違う勉強や業務や体験学習が、人間的魅力や人生の生き甲斐を創り出してくれるのだ。未来を思い描けないときは、効率性よりも曲線的な遠回りの人生をプランニングすると、違う人生風景が見えるかもしれない。