デキる人ほど不幸を「チャンス」と捉える!帝王学の深い教えとはPhoto:PIXTA

今、世界中が新型コロナウイルスによるパンデミックで混沌としています。明るい未来など見据えることが出来ないような、ひどい絶望感に駆られる人もたくさんいらっしゃるでしょう。混沌とした社会の中で仕事、収入、将来の夢、生活など不安だらけかもしれません。著書『「自分」の生き方』では、辛い中にあっても自分を失わず、自分だけの人生を自分らしく生きるための考え方を、密教の阿闍梨であり陰陽五行の第一人者である著者が対話形式、小説仕立てで解説しています。5回の連載を通して「(宿命+環境)×在り方=運命」という人生を変える公式について解説します。(密教阿闍梨・経営コンサルタント 小池康仁)

「帝王学」に見る幸福と不幸の関係

 連載第1回目は「人生の指針となる帝王学」という観点で論じたい。

 今現在、世界はパンデミックで混沌としている。明るい未来など見据えることが出来ないような、ひどい絶望感に駆られることもあるだろう。安定的な収入や永続的な仕事を得ることさえ、困難な状況にいる人も多いかもしれない。また産業構造も大きく革新されて、今までの常識が通用しなくなりつつある。誰もが、どこに向かっていいのか正解が分からずに、人生や仕事の方向性に不安を抱えてしまっているだろう。

 しかし、悪い事は長くは続かない。歴史を振り返ると、100年前に流行したスペイン風邪も終息したではないか。今回のパンデミックも必ず終息を迎えて、新たな社会が再生されるはずだ。「禍福は糾える縄の如し」、または「人生万事塞翁が馬」なのだ。

 不幸は幸福の起因であり、幸福は不幸の起因となる。
  
 つまり、幸不幸は相互依存の関係にある。何かが壊れたら、必ず新たな何かが始まる。壊れた量と期間と同じだけ、幸福に転じるのだ。パンデミックで経済が激しく崩壊した今、必ず経済は変容して新たな方向へと大きく伸びていく。その根拠がある。帝王学である。

幸福と不幸の「等価交換法則」とは?

 この帝王学は陰陽論と五行論から構築される。何かが壊れると半強制的に新たな何かが始まるというのが、陰陽論の考え方である。マイナスや破壊の「陰」と、プラスや創造の「陽」はバランスするのだ。これを「陰陽の等価交換」という。

 陰陽論は、2500年前から国家理論として活用されてきた理論だ。この観点から鑑みると、世界経済はそう遠くない内に、新たな方向に向かって再生していく。この陰陽の等価交換法則を知っているだけで、人生に不安が少なくなってくるはずだ。