SNSでフォロワーが減ったことがない理由
黄:バチェラー、バチェロレッテに参加し、SNSのフォロワーが増えた人はたくさんいます。番組の熱量そのままにフォローしてくださるので。でも、だいたい1年経つと、フォロワーが激減するんです。あのときの熱が冷めて、フォローし続ける理由がなくなったから。でも私は、SNSでフォロワーが減ったことがないんですよ。それは、常にユーザーコミュニケーションを心がけているからです。
平尾:どんなことをやるんですか?
黄:インスタライブを頻繁にやり、ファンのみなさんと対話をしているのはそのためです。私と対話をすると、ファンは親近感を持ってくれます。インスタのストーリーズに1日10個から30個あげるようにしていますが、これには理由があって、決して自己顕示欲ではないんです。インスタを開いてる時間は、長い人で1日1時間から2時間ぐらいです。ストーリーズをこまめにあげると、みなさんがインスタを開いている2時間の間、左上に私の顔が必ず存在している状態になる。毎日見かける顔になり、友だちだと思わせることにもなる。これが親近感マーケティングです。
――接触する回数を増やす。
黄:そうです。単純接種回数を限りなく増やす。でも、その内容が鬱陶しいとフォローが外されてしまうので、単純接触回数が多いのに鬱陶しくない状態にし続けることが大事なんです。だから、芸能人を街で見かけても、遠慮して誰も声をかけませんが、私は街を歩いていると、絶対に写真を撮ってくれと言われる。親しみやすいから。
平尾:すごい人材を発掘しましたよね、アマゾンさんも(笑)。
株式会社じげん代表取締役社長執行役員 CEO
1982年生まれ。2005年慶應義塾大学環境情報学部卒業。東京都中小企業振興公社主催、学生起業家選手権で優秀賞受賞。大学在学中に2社を創業し、1社を経営したまま、2005年リクルート入社。新人として参加した新規事業コンテストNew RINGで複数入賞。インターネットマーケティング局にて、New Value Creationを受賞。
2006年じげんの前身となる企業を設立し、23歳で取締役となる。25歳で代表取締役社長に就任、27歳でMBOを経て独立。2013年30歳で東証マザーズ上場、2018年には35歳で東証一部へ市場変更。創業以来、12期連続で増収増益を達成。2021年3月期の連結売上高は125億円、従業員数は700名を超える。
2011年孫正義後継者選定プログラム:ソフトバンクアカデミア外部1期生に抜擢。2011年より9年連続で「日本テクノロジーFast50」にランキング(国内最多)。2012年より8年連続で日本における「働きがいのある会社」(Great Place to Work Institute Japan)にランキング。2013年「EY Entrepreneur Of the Year 2013 Japan」チャレンジングスピリット部門大賞受賞。2014年AERA「日本を突破する100人」に選出。2018年より2年連続で「Forbes Asia's 200 Best Under A Billion」に選出。
単著として『起業家の思考法 「別解力」で圧倒的成果を生む問題発見・解決・実践の技法』が初の著書。