『精神科医Tomyが教える 20代を迷わず生きる言葉』がついに6月刊行、感動小説『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』の著者が、voicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」から、とっておきのアドバイス。心がスッと軽くなる“言葉の精神安定剤”で気分はスッキリ、今日がラクになる!

【精神科医が教える】<br />「きょうも不安で眠れない…」を解消するたった1つの方法

いつも眠る前、不安になって
悲観的なことが頭に浮かぶアナタへ

きょうのひとことは、
「楽観的に考える」

「楽観的に考えたほうがいい」とよくいわれます。

でも、楽観的に考えようとしても、つい悲観的なことが頭をよぎってしまいがちですよね。どうやったら楽観的に考えられるのかと、戸惑う人も多いです。

アテクシ自身のことをふり返ってみても、楽観的なところもありますが、ときどきスイッチが入って、悲観的なことが頭を駆け巡ることもあります。

最悪の事態を想定して胸騒ぎがして、「どうしよう」「どうしたらいいだろう」と心配性になってしまうことがあるんです。

楽観的に考えようとしても、悲観的なことが頭をよぎるのは、しょうがありません。楽観的な人だって、大なり小なり悲観的になることがあります。

大きく影響するのは、「体調」です。

ぐっすり寝て、気持ちよく起きて、心身ともに充実しているときは、楽観的になりやすいです。逆に、寝不足で、運動不足で、疲れていたりすると、なんだかモヤモヤしたりクヨクヨしがちです。

人は、楽観的なときもあれば、悲観的なときもあるのが当たり前。それは体調の影響が大きいという事実を踏まえておくことが、まずは大切です。

だから、より楽観的になるための方法のひとつは、よく寝て、バランスよく食べて、よく体を動かして、日光を浴びて、体調を整えるという、ごく当たり前のことが大切になります。

で、きょうの本題はここからです。

悲観的な人は、シンプルにいうと、不安なことや嫌なことを思い出しがちな人です。

嫌なことを忘れることができない。いい方をかえると、「忘れていいことを思い出す」というのが悲観的な人の特徴です。楽観的な人っていうのは、不安なことや嫌なことを忘れているともいえます。

だから、不安なことや嫌なことをなるべく思い出さない。あるいは、忘れてしまうというのが、楽観的になるひとつのコツです。

きのうのお話でもお伝えしましたが、不安なことや嫌なことを忘れるには、反対に安心することや好きなことを考えればいいのです。

いま、どう考えてもうまくいっていることを頭に浮かべて書き出してみることがオススメです。そして、そのことだけ考えるようにしてみてください。

さらに、自分が楽しくなるような行動をとる。行動と思考はセットなので、楽しくなるような行動をすれば、思考も楽しくなるからです。つまらなくなるような行動をすれば、思考もつまらなくなるということです。

だから、天気のいい日に散歩をしてみるのもいいですし、爽やかな風に当たりながらサイクリングするのもいいでしょう。気分がよくなる行動からポジティブな気持ちをつくっていくのです。

これも先日お話したことですが、人生でいちばん大切なのは「時間」です。人それぞれ、いろいろな価値観がありますが、アテクシはそう思っています。

人生は時間が限られているので、貴重な時間を悲観的なことに頭をもたげてふり回されるのは、なによりもったいないです。

不安なことや嫌なことが、ときどき頭をよぎるのはしょうがありません。しかし、なるべく楽しいことだけを考えるようにしておくことによって、全体のバランスがよくなるでしょう。

嫌なことに対処しなくてはいけないこともあるでしょうが、まだ起きてもいないことに不安感を抱いてモヤモヤするのではなく、起きたときに対処すればいい。そう割り切ることが基本スタンスです。

なるべく、うまくいっていることだけを考えるようにするくらいが、ちょうどいいんです。

それがなかなかできなかったら、散歩したりサイクリングしたりと自分が楽しくなる行動をとることで思考を楽しくしてあげる。

そうやって自分の機嫌をとる方法を、なるべく多く用意しておくと、夜、眠る前に不安になって、寝つきが悪いということもなくなってくるでしょう。

幾つかの組み合わせによって、人生というのは悲観的なものから楽観的なものへと、自分自身で変えられるのです。

きょうのひとことは、
「楽観的に考える」
でした。

参考になったかしら?