コロナ禍で企業と学生のあらゆる接点がオンライン化した。さらにウクライナ情勢により経済の先行きが不透明になっているが、就職活動はどんな影響を受けているのか。特集『就職人気企業ランキング 2023年卒後半戦調査』では、2023年卒の「文系男子」「文系女子」「理系男女」の就職人気企業ランキングを作成した。#1では、文系男子の上位200社のランキングをお届けする。(調査・分析/株式会社ダイヤモンド・ヒューマンリソース 経営企画室室長 髙村太朗)
就職人気企業ランキング23年卒後半戦調査
文系男子に人気の企業は?
2022年卒大学生の就職内定率は、2月1日時点で89.7%(厚生労働・文部科学両省調査)だった。21年2月の調査では新型コロナウイルス感染拡大の影響で10年ぶりに前年同時期を下回ったが、今回は0.2ポイント上昇した。
少子高齢化による若年層の労働力不足は依然として継続しており、業種ごとに採用動向のばらつきが見られる。しかし、コロナ禍による採用人数の減少は底を打ったように見える。ウクライナ情勢により今後の見通しは不透明ながら、23年卒新卒採用予定数は拡大が見込まれている。
ダイヤモンド・ヒューマンリソースの学生モニターアンケートでは、3月時点で内定を獲得した学生は13.5%と前年同時期(6.3%)から倍増した。政府主導の就活ルールでは採用広報開始は3月、採用選考開始は6月と定められているが、早いペースで就職活動が進む実態が浮かび上がる。
一方で採用広報解禁日である3月1日に始まるエントリーの社数は平均22.9社と前年同時期の26.6社から3.7社減少。採用広報解禁前の1日仕事体験、キャリア支援プログラム等を含めた「インターンシップ類」での接触を起点として、実質的な採用選考が進んでいる様子がうかがえる。
長引くコロナ禍により企業と学生のあらゆる接点がオンライン化した。そのことで、学生はより多くの企業情報に短時間でアクセスすることが可能となった。
こうした変化の中、業績の安定している企業、特に知名度の高い企業に人気が集まる結果となった。文理・男女別に傾向を見ていこう。