金融機関や自治体からの書類、郵便物、クーポン、子どもが持ち帰るプリント類……。「紙」は毎日、怒涛のように家に入ってきます。いったい、取っておくべき紙はどれなのか? そして、それをどう整理すればよいのか?「とりあえず取っておく」と、「肝心な時に出てこない」「いつの間にか期限が切れていた」「大事な書類を失くして、お金や信頼を失くす」などの悲劇が起こります。紙には、財産や信用に直結するものもあります。人生により大きな影響を与えるのは、実は「モノ」よりも「紙」の片づけです。「もっと早く知りたかった!」と大反響の、片づけアドバイザー・石阪京子先生の最新刊「人生が変わる 紙片づけ!」から抜粋して、ご紹介します。

【超人気片づけアドバイザーが教える】すぐに散らかるDMやチラシ…。どう対処すればいいの?Photo: Adobe Stock

「お得情報かもしれないDM」どうすれば?

 毎日、ポストの中には、大量のDMやチラシが入ってくると思います。それらをなかなか捨てられない方でも、「興味がない情報」は捨てやすいはず。引越す予定がないのに引越しサービスのチラシが入っていたら、不要だとすぐにわかります。

 でも、ちょっと微妙なのは「お得かもしれない」情報です。

 例えば、以前購入したお店から、DMが届くことってありますよね。「お誕生日月特典」「春の新生活用品 大特価」など、「お得そう」な文字が、そこには並んでいます。

 そんな書類を目にすると、「興味があるかわからないけど、お得そうだから、とりあえず取っておいて後でゆっくり見よう」となりがちです。

 そして、そこに置いたが最後。そこから紙の山ができあがっていきます。

お得な情報が、郵便物で来ることはほとんどない

 けれども、まず大前提として、お得な情報が郵便物で来ることはほとんどないと思います。お金を出して企業が送ってくるということは、それをすることで利益が見込めるから。企業にとって、お得だからです。お得という言葉につられて、特に欲しいと思っていなかったモノにお金を使うことになったら、金銭的にもスペース的にも、時間や労力のコスト的にも、逆にもったいないなと私は思います。

 生活用品をまとめ買いすると安くなることもありますが、そのせいで、新しくてもっとよいモノを買えなくなる場合もあります。金銭的にお得だったとしても悔しい思いをすることもあるので、一概に「安い=お得」とも言えないのではないでしょうか。

今の自分がほしいと思ってなかったなら封も開けずに捨てていい

 私の場合、封筒を見た瞬間に、今の自分に必要ないと思うものは、封を開けずにそのまま捨てることもあります。

 興味がないものに時間を奪われたり、ましてやスペースを奪われて暮らしを不自由にされたりすることを、私は無駄だと感じるからです。

 それに、ほとんどのことはネットで見られます。

 企業としては、情報をたくさんの人に見てもらいたいはずなので、ネットにも同じ情報を載せていることがほとんどです。なので、本当にそのDMの内容が気になって読みたいなら、ネットで確認すればいいと思うんですよ。「○○のサイトをチェックする」とTo Doを手帳に書いて、DMは捨ててしまえばOK!

 ただし、その紙自体が特別なクーポンになっていて、後日、本当に使うなら別。使うつもりなら、それは「使う目的がある紙」。本書の分類法では④のファイリングする紙に入りますので、取っておきましょう。