共創の第一弾商品はテレワーカー向けのジャケット

 2021年10月には、共創の第一弾として、テレワーカー向けジャケット「WAGAMAMA JACKET(ワガママジャケット)」が発売された。コンセプト立案からサンプルレビュー、完成後のプロモーションまで、全てコミュニティメンバーと一緒に取り組んだという。競合他社のことばかり気にしていた会社が、少しずつ変わり始めた。

WAGAMAMA JACKETは、「カチッと見える」と「過ごしやすい」の両立を目指した新しいジャケット。ストレッチ性のある素材で、温度調節もしやすい。光を反射しにくく、モニター越しでもテカリが目立ちにくいという。 Photo:青山商事WAGAMAMA JACKETは、「カチッと見える」と「過ごしやすい」の両立を目指した新しいジャケット。ストレッチ性のある素材で、温度調節もしやすい。光を反射しにくく、モニター越しでもテカリが目立ちにくいという 写真:青山商事

 

共創コミュニティを通じて起きた4つの変化

 会社がコミュニティを持つと何が起こるのか。平松さんは4つ挙げた。

(1)社外の仲間がめちゃくちゃ集まった
コミュニティのミッションを、「青山商事の売り上げアップ」ではなく「社会課題を一緒に解決する」としたことで、働き方やビジネスウェアを取り巻く課題に関心の高いメンバーが集まった。結果、議論が深まり、ビジネスパーソンが欲しい服を形にすることができた。

(2)社内のメンバーの視座が上がった
社外の人たちとの交流によって、プロパー社員の視座が飛躍的に向上した。