株を始めるのはとても簡単。スマホだけで口座開設から注文までできるし、今どきは1株、数百円で買うことも可能です。でも、株で成功するためには、本当に必要な基礎知識だけはきっちりマスターすること!『めちゃくちゃ売れてる株の雑誌ザイが作った「株」入門改訂第3版』から、「株価チャートの読み方」を一部抜粋・編集してお届けします。
今株を買うべきなのか、待ったほうがいいのかチャートが教えてくれる
ほしい株を見つけた時に、いきなり買ってはいけません。株は、安く買って高く売ることで儲けが出るからです。実際にどのようなタイミングで売買するかを決めるには、株価チャートが役立ちます。
株価チャートは株価の動きをグラフにしたもの。それを見ることにより、
「まだ、下落が続いているな」
「この株を買う人が増えてきたぞ」
「上昇基調が崩れ始めた感じ。注意しなきゃ!」
など、その時々の株の状態を見てとることができます。
そして、今株を買うべき時なのか、少し待った方がいいのか、ということを判断できるのです。
株価チャートは難しくありません。いくつかの基礎知識とコツを知るだけで、そこからいろいろな情報を読み取ることができます。
チャートは「ローソク足」と「出来高」でできている
それでは、トヨタ自動車のチャートを例に、実際に株価チャートを見てみましょう。
まずは、チャートを見る基礎の基礎を簡単に説明しておきます。株価チャートは、株価の動きを示すグラフと、出来高(取引された株数)を示す棒グラフから成り立っています。株価と出来高の動きを一緒に見ることで、その株の状態がよくわかるのです。
さて、株価の動きを示すグラフを見ると、ローソクのような形をした図形から成り立っていることがわかります。この1本ずつをローソク足といいます。
上の株価チャートの場合は、ローソク1本で1週間の動きを示しています。その他にも、ローソク1本で1日の動きを示すチャート(下)や、ローソク1本で5分の動きを示す5分足チャートなど、さまざまな期間のローソク足があります。ローソク1本が1日を表す場合は日足チャート、1週間の場合は週足チャート、5分間の場合には5分足チャートなどと呼びます。
一般的には、日足チャートか週足チャートが使われることが多いのですが、大きな流れを見たい時は週足チャート、株の動きをより細かく見たい時には日足チャートというように使い分けます。
ローソク足は株の動きをビジュアル化したもの
ローソク足の見方は簡単です。真ん中に太い胴体の部分があり、その上と下に細い線(ヒゲ)がくっついた形になっています。
胴体は白いもの(陽線)と黒いもの(陰線)がありますが、白い陽線の場合には、下辺が始値、上辺が終値を表しています。つまり、陽線の場合には、始値から終値にかけて上昇している動きを表しているわけです。
黒い陰線の場合には、逆に、胴体の上辺が始値で、下辺が終値を表しています。つまり、始値から終値にかけて下落している動きを示しているわけです。そして、陽線でも陰線でも、上ヒゲの先は高値、下ヒゲの先は安値を示しています。
ローソク足はいろんな形になる!
ローソク足(週足)の形は、1週間の株価の動きによって変化します。たとえば、1週間の始値と終値が同じであれば、胴体がぺちゃんこな形になります。また、始値と安値が同じであれば、下ヒゲがない形に、終値と高値が同じであれば上ヒゲがない形になります。
それから、始値から終値にかけて大幅に上昇すれば、長い陽線になります。このように長い陽線のことを大陽線と呼びます。逆に、始値から終値にかけて大幅に下落すれば、長い陰線になります。これを大陰線といいます。いずれにしても、株価が大きく動いたことを示します。
また、株価が大きく上昇したものの、その後急落した場合には、上ヒゲが長い形になり、逆に、株価が大きく下落したものの、その後急上昇した場合には、下ヒゲが長い形になります。