生きていれば、不安や悩みは尽きない。寝る前に考え込んでしまって、眠れなくなるなんてことも……。そこで参考にしたいのが、増刷を重ねて好評多々の感動小説『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉の数々。とても読みやすいオムニバス形式の8つのショートストーリーは、ふと心が苦しくなったとき、そっと心の荷物を手放すための優しい言葉を授けてくれる。voicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」の心がスッと軽くなる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!

【Twitterフォロワー30万人超の精神科医が教える】<br />「すれ違ってしまった相手」と<br />人間関係を修復する方法

人はすれ違うもの

人間関係においては、「すれ違い」がよく起こります。夫婦間ですれ違いの生活が続いて離婚に発展するという話もあれば、意識のすれ違いで友人関係が破綻するという話もあります。仕事でもプライベートでも、日ごろの会話ですれ違うということも、よく起こることです。

だから、そもそも「人はすれ違うものだ」ということを前提にしておいてほうがいいです。家族でも友人でも職場の同僚でも、やりとりがバチッと合うこともあれば、ちょっとズレることもある。考えてみれば、それは当たり前のことなのです。

すれ違うのが当たり前だと思えば、大切なのはお互いが歩み寄ることが大切なのがわかってきます。すれ違わないようにお互いの「やりとりの角度」を合わせていくようなイメージです。その角度がちょっとズレたら軌道修正して、その都度、角度を合わせていく。そうやって、些細なすれ違いがなくなっていくんですね。

頭で考えているよりアクションを起こしてみる

もし、すれ違いが生じてモヤモヤしているとしたら、それは相手とやりとりの角度を合わせようとせず、自己満足のやりとりに陥ってしまっているからかもしれません。相手と角度を合わせようという意識が働いていないから生じていることなのです。

近ごろコミュニケーションをとっていないからすれ違いが起こっていると思ったら、モヤモヤしてばかりいるより、なんでもいいから話しかけてみる。LINEでメッセージを送るだけでもいいんです。とにかく行動を起こしてみることが大事なんですね。

嫌われることに対して過敏な人ほど、自分がアクションを起こして「失敗したらどうしよう」と考えがち。LINEを送るにしても「既読スルーされたらどうしよう」とか、起きてもいないことを先回りしてネガティブな結果を想像する。そうやって結局、行動を起こせず、事態が改善せず、いつまでたってもモヤモヤが晴れないというケースが多いです。

先回りして考えすぎない

そういう気持ちはすごくよくわかります。しかし、すれ違いを解消したいのあれば、どんなことでもいいから、もうなにも考えず、コミュニケーションを図ってみることからはじめてみましょう。アナタのことをめちゃくちゃ嫌う人なんて、そんなにいません。なんらかの事情があって、ケンカでもしないと、他人を嫌いにならないものです。

すれ違いが起こるのは、アナタのせいではなく、コミュニケーションの頻度が少なかったから。すれ違いが生じないようにするには、とにかくコミュニケーションをこまめにとる。そのこと自体が軌道修正になるのです。

『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』(ダイヤモンド社)には、不安や悩みを解消するヒントが満載です。