マーケティングの中身は3つだけ

 では、どうしたらスターバックスのような「売れる仕組み」を創り出すことができるのでしょうか?

 マーケティング本を買い漁って、専門用語と理論を習得する?もちろん、それも大事ですが、私はいつもマーケティングの基礎講座で、“マーケティングに必要なのは3つだけ”という話をします。

 それは、

 □ 何を = プロダクト(製品やサービス)
 □ 誰に = ターゲット
 □ どうやって = プロモーション

 の3つです。

 マーケティングを本格的に学ぼうとすると、4P、3C、STPといった専門用語や、難解な理論が数多く出てきます。

 でも、マーケティングを構成しているのは、基本的にこの3つだけと言っても過言ではありません。

 この時に、1つだけ注意するべき点があります。

 それは、まずは“何を”と“誰に”を最初に徹底的に決め、そのあとに“どうやって”買っていただくか、を決めるとよいということです。

 なぜなら、最後の「どうやって=プロモーション」というのは選択肢が多いので、本当に買ってくださるお客様に届かなかったり、自社の強みを十分に伝えられなかったりすることがあるからです。

 私がアマゾン時代に担当した初のマスメディア・キャンペーンでは、

『アマゾンで買う人ってやっぱりネットのヘビーユーザーだよね』
『他社がやってない送料無料キャンペーンが、アマゾンの強みだからここをプッシュしましょうよ』

 というような議論を徹底的にして、ターゲットと自社プロダクトの強みをきっちりと決めます。

『じゃあ、テレビ媒体よりも詳細を伝えることができる新聞での広告がメインだよね』
『お客さんは箱を開けるときが一番うれしいから、デザインはいっそロゴと箱だけで表現しようよ』

 などと、自社の強みが響くお客様が見ている媒体を選び広告をうつ、すなわち「どうやって、何を伝えるか」=いわゆるプロモーションを考え始めることになります。

 では、次回からは、この「何を、誰に、どうやって」の中身の事例を紹介しながら、「売れる仕組みの創り方」について順を追って説明していきます。

つづく

(次回は1月28日更新予定です)


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