ビジネスパーソンの悩みの多くは人間関係に由来するものではないだろうか。現在、この問題をはじめ、仕事にまつわる多くの悩みを圧倒的な説得力をもって解決することで人気なのが、プロデューサー・佐久間宣行さん初のビジネス書『佐久間宣行のずるい仕事術』だ。この本はSNSで「働くすべての人に読んでほしい」「人生の教科書にします」と絶賛コメントが多数寄せられている。ここでは本書から佐久間氏が提唱する仕事術の一部をお届けする。

【無意識にやってない?】「なぜか嫌われる」人の共通点Photo: Adobe Stock

「横柄な態度」はコストが高い

 相手によって態度を変える人はカッコ悪い。

 上司に見せる顔と、部下に見せる顔がまったく違う人。
 店員さんにエラそうにする人。
 自分を大きく見せるために虚勢を張る人。

 そういう人は見ていて恥ずかしくなるし、率直に言って僕は嫌いだ。

嫌われる「デメリット」

 これは個人的な好みの問題だけじゃない。

 だからここは、あえてメリットとデメリットで言おう。

 横柄な態度は、コストがデカい。

 相手によって態度を変えないほうが、結果的には「トク」なのだ。

 立場、実績、所属、性別、年齢……。

 どんな人にも同じように接することが、未来の自分を救ってくれる。

誰にでも同じように接する

 僕は昔から、新人のADに話しかけられても、大御所プロデューサーに話しかけられても、「失礼のライン」を割った対応はしないよう心がけてきた。

 これは生まれ持った性格で、意図したわけではなかったけれど、それが後から自分の仕事にいい影響をもたらしていることに気がついた。

 だれにも嫌な思いをさせていないし、恨みも買っていないから、悪い評判を立てられないし、いざというときみんなが協力してくれる。

 フリーランスになってから、その恩恵をとくに痛感している。

労力は変わらない

 だいたい、偉そうにするのとていねいに接するのでは、労力はまったく変わらない。

「おい、これやっとけよ!」と、「悪いけど、これお願いできる?」には、エネルギーの差なんてまったくないのだ。

 でも、相手が抱く印象は何万倍も違う。

 その人たちが力をつけたとき「絶対アイツとは仕事したくない」と思われたら、おもしろい仕事に巻き込んでもらえなくなってしまう。

縁をつなごう

 仕事は、縁でできている。

 いつ、だれと、どんな立場で再会を果たすかなんてわからない。

 自分の人生を考えたら、どちらが「トク」かわかるだろう。

 人は、偉そうにするチャンスがあると偉そうにする生き物だ。

 でもそれはダサいし、一瞬の虚栄心を満たすには失うものが多すぎる。

 ぺこぺことへりくだる必要はない。

 ただ、相手が部下でも大統領でも同じように、フラットに、ていねいなコミュニケーションを心がける。

 ただそれだけで、人間関係は大きく変わる。

『佐久間宣行のずるい仕事術』より)

本書には、この他にも、たくさんの仕事術が収録されています)