『中谷彰宏の人生道場』テーマ第2弾は、「企画力」です。企画力と一言でいっても、「本当の企画力とは何か」をわかっている人は多くありません。企画した“つもり”になっている人が非常に多いのです。人に感動を与えたり、人を楽しませたりできる、質の高い企画を生むためには、「1%でもいいからプラスしたい」という強い思い入れが重要。これまで、数えきれないほどの企画を自ら作り、またさまざまな人たちの企画も見てきた経験を持つ中谷彰宏が、「本当の企画力とは何か」を伝授します。
中途はんぱな企画は、
誰にもヒットしない。
企画で大切なのは、アバウトなとらえ方をしないということです。「この辺には犬が多い」、そんなアバウトなとらえ方ではダメです。「何時台に多い」というとらえ方をするのです。
「この辺は学生さんが多い」では、アバウトです。学生さんはどの時間帯にここを通るか、決まっているわけです。
アバウトは、別の言い方をすると、中途はんぱです。中途はんぱな企画が、最もよくない企画です。疲れてヘトヘトになるのがよくないのと同じように、中途はんぱなことをやってはいけません。
中途はんぱなことをやると、1人のお客様にもヒットしないのです。「平均的にOLさんは今どういうことを望んでいるの?」とよく言います。でも、平均的なOLなんていません。
1人1人みんな違います。平均値をとってしまったら、そこには誰もいないのです。
「うちに来るお客様はオジイチャン、オバアチャンと子供さんが多い」という場合、平均値をとると、35歳から45歳ぐらいになります。35歳から45歳の人は1人も来ていないのに、平均値はそうなってしまいます。
これがアバウトなとらえ方です。「今のOLさんに向けて」といった中途はんぱなやり方はしないことです。