開成・桜蔭・筑波大駒場・渋谷幕張…。東京・吉祥寺を中心に都内に展開している進学塾VAMOSは、「入塾テストなし・先着順」で生徒を選抜しないのに有名難関校に続々合格させると話題の塾だ。男女別カリキュラムを取り入れたロジカルで科学的な学習法は、特にエリート父親層から圧倒的な支持を集めている。本連載では話題の新刊『ひとりっ子の学力の伸ばし方』を上梓したVAMOSの代表・富永雄輔氏に、保護者からよく聞かれる質問とその回答を教えてもらった。

「子どもの部屋がいつも汚い…」と悩む親が絶対に知っておきたいことPhoto: Adobe Stock

「きれいにすること」のメリットを伝える

Q. 部屋がいつも散らかっていて、勉強に集中できる環境には思えません。片付けをさせるいい方法はありますか。

「部屋が汚いことのデメリット」を子どもに知ってもらうことが大切です。

 この点が理解できなければ、汚い部屋をきれいしようとは思わないでしょう。

 コロナ禍の影響で、学校で掃除の時間が減少したり、なくなったりしています。きれいにすることのメリットがわからない子が多くなっているというのは事実です。

 ですので、「部屋がきれいなメリット」を子どもに示してあげるといいと思います。

 たとえば、「算数の勉強を1時間やった後にゲームをしていいよ」と子どもに伝えたとします。でも、部屋が汚いと、教材を探すのに20分かかってしまう。

 部屋がきれいで1分で教材を探して勉強するのとでは「19分の差」が出ます。この19分をゲームに充てていいよと言うと部屋をきれいにする子がいるんですよね。

 まずは、こういった伝え方を試してみるといいと思います。

 ここで、「汚い机だけれど仕事ができる人がいるではないか」という風に思った方がいるかもしれません。たしかに、そういう人はいます。

 ですが、特に子どもに関しては、「探し物」や「忘れ物」による時間や気力のロスは大きいと私は思います。

「整理整頓の習慣」は子どもの学力アップにつながるので、ぜひ気を配るようにしてください。