不安や悩みが尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そこで参考にしたいのが、増刷を重ねて好評多々の感動小説『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。とても読みやすいオムニバス形式の8つのショートストーリーは、ふと心が落ち込んだとき、そっと心の荷物を手放すための優しい言葉を授けてくれる。voicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」の心がスッと軽くなる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!
大きな夢と小さな夢
あなたには夢はありますか? 夢というのは、「こうなりたい」という目標ともいえます。夢は抱いておきたい素敵なもの、人生に「ときめき」を与えてくれるものです。
人によっては、夢はなるべく大きいほうがいいと思っている人がいるかもしれません。他人には恥ずかしくていえないほど大きな夢。それくらい大きな夢を抱かなければ、意味がないとさえ思う人がいるかもしれません。
しかし、夢というのは、少し努力すれば達成可能なくらい身近なほうがいいです。たとえば、いまの仕事の延長線上で、ちょっと変化を加えたことをやってみたい。そんな程度の夢、目標です。
その夢はいつまでに叶いそうか?
来年の今ごろには、夢が叶いそうなこと。「いつまでに叶いそう」というイメージしやすい夢がいいかと思います。
具体的にイメージしやすい、あくまで達成可能な夢というのが、最高の夢だと思っているんです。自分がなにか変化して、それが自分にとってプラスになる過程を体験するのが、いちばんの幸せといえるからです。
達成可能な身近な夢というのは、その幸せを叶えてくれるものなんです。途方もない夢を抱くのもいいですが、それだとなかなか具体的にイメージできません。大きな夢を抱くことは構わないのですが、それだけだと毎日を潤してはくれないんですね。
いまの自分がもう少しよくなるという夢
場合によっては、大きな夢と現実を比較して落ち込むだけの夢になりかねません。
最高の夢っていうのは、自分がもうちょっとよくなると感じられるもの。次の目標、そこへの道筋が見えるくらいのもの。だから、ある程度、身近に感じられる目標になってくると思うんです。
現在、あまり幸せじゃないなとか、現実はつまらないとか思っている人がいると思います。そういう人に夢がないかといいえば、きっとあるんです。でも、それは、きっと身近な夢じゃないんです。
途方もない夢は現実を辛くする
「こうなりたいな」「こうなったらいいな」という夢は漠然と抱いているけれど、現在の自分とかけ離れていて、どこにどう道筋を立てていいかよくわからない。そうなると、現実が辛くなってしまいます。
だから、自分とかけ離れている夢を抱いていたとしても、もうひとつ、その手前の段階として、身近な夢を抱くように一度考えてみてください。
“毎日が同じことのくり返し”からの脱却
これがないと、次になにをしていいかわからないし、いまよりちょっとよくなった自分が想像できない。そうすると、毎日が同じことのくり返しで、つまらなくなってしまいます。
「来年までに、あの有名店の名物メニューを食べたい」とか、そんな夢でもいいと思います。自分にとって身近な夢を意識してみてください。
※『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』(ダイヤモンド社)には、不安や悩みを解消するヒントが満載です。