「人前で話すのが苦手」「プレゼンで緊張してしまう」「雑談も苦手」
そんなアナタが参考にしたいのが、TBSの井上貴博アナウンサーの著書
『伝わるチカラ』(ダイヤモンド社)だ。アナウンサー歴15年で試行錯誤しながら実践してきた52のことを初公開。「地味で華がない」ことを自認する井上アナが、情報・報道番組の最前線で培ってきた「伝わらない」が「伝わる」に変わるテクニックが満載。人前で話すコツ、会話が盛り上がるテクなど、仕事のプレゼンからプライベートの雑談まで即役立つノウハウ、さらに失敗や葛藤についても赤裸々に語る。
※本稿は、
『伝わるチカラ』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。

アナタはきっと勘違いしている…プレゼンに苦手意識のある人が意識すると“劇的に変わる”たった1つの秘訣

自分をアピールしすぎない

前回お話した「堂々としなくてもいい」という話につながりますが、自己アピールが過剰すぎると逆効果になる可能性があります。

私は就職活動をしている後輩のOB訪問を受ける機会があるのですが、就活生はみんな自分をよく見せようと必死です。「在学中にアメフトで日本一になりました。私はそのときの主将で、練習メニューをすべて変えました。それが結果につながったと自負しています。テレビの世界でも、この能力はきっと活かせると思います」。

そんなアピールを聞くと、素直に立派だとは思います。教科書的にはケチのつけようがないのですが、じゃあこういう人と一緒に仕事をしたいかと言われると、首をタテに振り切れません。

「自分はどんな人と一緒に働きたいか」を想像してみる

大前提として、自分の能力をアピールすることは大切です。アピールはしないけど、自分の魅力に気づいてくださいというのは、それはそれで虫が良すぎます。

ですが、自己アピールと同じくらい、自分の能力を俯瞰することも大切です。俯瞰するとは「学生時代にすごいことをした。だから何?」という冷静な視点を持つということです。

自分を俯瞰する視点を持つと、自己アピールだけが能ではないと気づきます。就職や転職で内定をゲットしたいなら、自己アピールを考える前に、まず「自分はどんな人と一緒に働きたいか」を考えてみましょう。これは会社の会議やプレゼンで話すときにも活きる視点でしょう。

一緒に働きたい人のイメージを自己演出してみる

大学生ならサークルやゼミなどに、可愛げがあって、みんなから好かれる後輩が1人や2人くらいいると思います。では、可愛げがある後輩と、そうでない後輩の違いはどこにあるでしょうか?

勉強ができるというのも違うでしょうし、リーダーシップがあるというのも違うでしょう。少なくともアピールしまくるタイプではないはずです。

そんな可愛げがある後輩を思い浮かべると、「一緒に働きたい人」のイメージがつかめます。そのイメージに沿って自己演出すれば、他人とコミュニケーションをとりやすくなります。

※本稿は、『伝わるチカラ』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。ぜひチェックしてみてください!