答えのない時代に、メモが最強の武器になるーー。
そう言い切るのは日本一ノートを売る会社コクヨで働く下地寛也氏だ。トップ社員である彼自身が、コクヨ社内はもちろん、社外でも最前線で働くクリエイターやビジネスマンにインタビューを重ねてきた。そこから見えてきたことは、
◆トップクラスの人達は、メモを取り続けていること
◆そして、頭の中で考えるのではなく、書きながら考えていること
だった。
この連載では、『考える人のメモの技術』の著者である下地氏が、実際に集めたメモをベースに、あらゆる問題解決に効くメモ術を紹介していく。
なぜ、箇条書きがいいのか
メモのとり方としては、情報をできるだけ忠実に書き出す方法や、キーワードだけをメモする方法、マインドマップなどの方法があると思います。
ただ、まず身につけたいのは、短い一行程度の箇条書きでメモする方法だと思います。
理由は、
・情報を、素早く迷わず書ける
・情報の本質を、しっかりつかめる
ということにあります。
ダラダラと書くより箇条書きでポイントを絞って書いた方が、情報を塊として捉えることができるため、効率的に内容を把握することができるからです。
見開きにこだわらない。ドンドン書く
インプットメモは見開き1ページで情報を収める必要はありません。
セミナーなどのまとまった内容をメモする場合は1テーマ1ページを意識してもいいですが、新聞やネットで見つけた情報をメモする場合は、1ページ使わないことの方が多いと思います。
なので、通常はメモする内容が変わるたびに区切りの線を引いて、その都度、日付とタイトルを書きましょう。
これは当たり前に聞こえるコツなんですが、とても大切です。日付とタイトルは見返すときの目印になります。結構面倒で忘れてしまいますが、あとで見返すときに検索性に大きな差が出ます。
「見返す」を意識してメモする
その他、メモを見返すことを想定して次の2つのことを意識しましょう。
① ギチギチに書かない
ノートにギチギチに書き込まず、3割くらいの余白をつくりながらメモをしましょう。余白をとるメリットは主に次の2点です。
1点目は、情報を塊で捉えて、その塊ごとの関係がわかりやすくなること。
2点目は、あとから気づいたことを書き足せること。
② 箇条書きは15~27文字
糸井重里氏は、文章の1行は27文字以内が読みやすいと言っています。箇条書きも、それくらいにしたいところです。一方、よく目にするヤフートピックスは約15文字ですが、まずそれくらいを意識するといいでしょう。
ただ、文字数にこだわりすぎるとメモのスピードが落ちます。長くてもノートの1行で収まるくらいと考えておけばいいでしょう。
『考える人のメモの技術』では、今日から使えるメモの技術をたくさん紹介しています。ぜひチェックしてみてください。
(本原稿は、下地寛也著『考える人のメモの技術』から一部抜粋・改変したものです)