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【精神科医が教える】<br />自分のことを棚に上げて<br />“身勝手な正論”をいうクレーマー…<br />約束を守れない「残念な人」への対処法

身勝手な正論をいうクレーマー的存在

アナタのまわりに自己中心的で約束を守れない人っていませんか? そもそも「約束=契約」ともいえます。その約束を守らないくせに、身勝手な言い訳をしたり、逆にこちらに難癖をつけてきたりする人も…。一般常識が通じない人ですね。

「クレーマー」と呼ばれる人たちも、自分に都合のいい“独善的な正論”をかざして、一方的に自分を正当化しようとしますが、約束を守れない人も、クレーマーと似たようなものです。

残念な人に振り回されないように

そんな約束を守れない人には、「猶予を与えない」ということが肝心です。たとえば、会議にたびたび遅刻する人がいる場合、その人が参加するのを待たず、容赦なく会議をはじめることです。

すると、本人は多少なりとも痛い思いをするので、反省するでしょう。それでも、また遅刻したら、同じことをくり返すしかありません。それくらい割り切らないと、その人の遅刻癖に、ほかの人が延々と振り回されてしまいますからね。正直者がバカを見るようなことを許してはいけないのです。

約束を守らないモンスターを育ててしまう

よかれと思って、約束を守らない人に多少の猶予を与えると、それがその人の“行動の基準”になってしまいます。それでは、いつまで経っても、同じことのくり返しですから、最初から毅然とした態度をとるしかないんです。

「心が狭いと思われたくないから、ちょっとくらい猶予を与えてあげよう」というのが、約束を守らない人を育ててしまうんです。そういう人は絶妙に「まあこれぐらいなら許してやるか」と相手が思わざるを得ない、自分が有利な状況に追い込むすべに長けているもの。

相手に隙(すき)を見せたら、そこをグイグイ広げてくるんです。そして、次もまた約束を守れないことを許してあげなくてはいけなくなる状況ができてしまいます。だから、最初が肝心。約束を守らなかったら、最初から毅然とした態度をとるべきなんですね。

相手を許容しない覚悟

たいてい最初の1回は「これくらいはいいだろう」と許すでしょう。そこは許容するとしても、次回は絶対に許容しない覚悟が必要です。重要な仕事なら、メールのやり取りで証拠に残しつつ、本来は先に契約書や念書を交わしておくべき。

約束を守れない人が、自分勝手な言い訳が通じない状況をつくり上げておくことです。なんのために契約があるかというと、約束を守らない人がいるからなんですよね。

一切の猶予を与えないということが大事ですが、そういうことをすると、「なんで、こんなことぐらい許してくれないの。別に余裕あるでしょ?」なんて、自分のことを棚に上げて“逆ギレ”するようなこともありますが、「そもそも悪いのは、そっちですからね」という話なんです。

一切の猶予を与えてはいけない

そういう一般常識の通じない独善的な相手には、猶予を与えず、ビシビシと厳しく明確に対処する。そのためには、条件をあらかじめしっかり提示して、やり取りの証拠を残しておくことです。

約束を守れない人は、発する言葉もいい加減なことが多く、なんとかなると思って、適当に「わかりました」なんていいがち。これまで曖昧な対応で許されてきたのかもしれませんが、そんな人に振り回されたくなければ、アナタは許してはいけません。

一切猶予を与えない。もうこれにつきます。

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