私はこんな“むちゃぶり”を解決してきた

 この怒濤の成長を可能にしたのは、経営トップである孫社長のリーダーシップであることは言うまでもありません。

 ただし、孫社長が掲げる目標を組織として達成するには、周囲の人間もそのスピード感覚についていかなくてはいけません。

 私も秘書として、あるいは社長室長として、孫社長からあらゆる“むちゃぶり”を受けてきました。

「2週間後にナスダック・ジャパンの設立総会を開くぞ。テレビカメラをいれて大々的に報道させるから、当日の会場にベンチャー起業家を2000人集めろ!」
「コールセンターの費用がかかりすぎているから、今期のうちにコストを3億円カットしろ!」

 普通なら「どう考えても無理です!」と叫びたくなるようなお題ばかりです。

 しかも孫社長のむちゃぶりは、必ず「最短の締め切り」とセットで飛んできます。

「いい仕事をすれば、時間をかけていいぞ」などと言うことはあり得ません。

「時間は最速、成果は最大」

 これが常に孫社長から求められるゴールです。

 そんな中、私は必死に知恵を絞り、仕事のやり方やスケジュールの組み方を工夫して、孫社長のむちゃぶりを解決してきました。