孫社長のもとで成し遂げた数々のプロジェクト
前述の通り、私は20代半ばでソフトバンクに入社し、33歳で独立するまで、ずっと孫社長のかたわらで仕事をしてきました。
カバン持ちの秘書から始まり、27歳で社長室長に就任し、その後は孫社長直々の指名でいくつものプロジェクトを任されてきました。
●マイクロソフトとのジョイントベンチャー自動車のポータルサイト「カーポイント(現・カービュー)」の立ち上げ
●米国ナスダック(NASD)と提携して証券取引市場「ナスダック・ジャパン」を開設
●日本債券信用銀行(現・あおぞら銀行)の買収
●高速インターネット回線のADSL事業「Yahoo!BB」の立ち上げ
ざっと振り返っただけでも、これだけの大型案件が並びます。
どれも当時は前例のないチャレンジングなプロジェクトばかりでしたから、一般の会社なら1つにつき数年、あるいは10年単位の時間をかけて、ようやく成功するかどうかといったところでしょう。
しかしソフトバンクは、私がソフトバンクに在籍した約8年間でこれらの事業を次々と立ち上げ、しかも圧倒的な成果を出してきました。
私が入社した当時は、世間的な知名度もない数あるITベンチャーの1つだったのが、わずか数年で通信会社として頭角を現し、やがて誰もが名前を知る大企業へと驚異的な成長を遂げたのです。