株式投資で資産2億5000万円を築いている現役サラリーマン投資家の愛鷹氏。2008年から株式投資をはじめ、これまで通算66もの銘柄で10倍株(テンバガー)を達成。“テンバガー・ハンター”の異名をとる。2021年は9年連続テンバガー達成。会社員として働きながらテンバガーを連発する【愛鷹式】超分散投資術を徹底解説した初の単著『サラリーマン投資家が10倍株で2.5億円』(ダイヤモンド社)から、一部を抜粋・編集し、一部を抜粋・編集し、
初の「10倍株」を達成!
【前回】からの続き 個別株をはじめて間もなく、いきなり含み損を抱えた私は茫然自失、塩漬け株生活に。当時は、「損切り」や「損出し」といった投資用語も知りませんでした。
損切りとは、保有株が下落して含み損を抱えたとき、さらに下落して損失が拡大する可能性がある場合などに、早めに保有株を売却すること。損出しとは損失を確定させて、その年に確定した利益や配当金にかかる税金を相殺することです。
もし、こうしたことを知っていたら、含み損を抱えたコシダカ株を売却してしまい、3年後に初の10倍株を達成するコシダカ株との縁を逃していたかもしれません。
「含み損がなくなってほしいな」という思い
そんなこんなで私のコシダカ株が塩漬けされているうちに、2008年10月、同社はベンチャー・リンクという会社が経営していたアメリカ発の女性向けのフィットネスクラブ「カーブス」を子会社化して、日本でフィットネスサービスを育成することを発表しました。
株主優待しか頭になかった私の保有株で発表された数少ない適時開示(投資家の投資判断に重大な影響を及ぼす情報を速やかに開示すること。上場企業に義務づけられている)情報でした。そのときはカーブスというフィットネス事業の潜在力に気づくわけもなく、「明るそうなニュースが出たから、株価が上がって含み損がなくなってほしいな」と思ったくらいでした。
10倍株達成から株価半値以下へ…
そんな私の祈りが届いたのか、コシダカは主力のカラオケ事業が好調で、子会社化したカーブスも毎年2桁の増収増益を続けたおかげで、株価はジワジワと右肩上がりになりました。そして、購入して3年後の2011年、記念すべき初の10倍株となったのです。
ちなみに、この2011年は、波乱の年でした。3月、東日本大震災が発生し、コシダカ株は4日連続のストップ安となり、10倍株を目前にしながら株価が半値以下まで下がったのです。
狼狽売りせず株価60倍!
当時は値下がりしたことを好機ととらえてコシダカを買い増しする勇気はなく、好業績だったインフォマート(2492)という別の銘柄を新たに買ったのですが、その株価は一時期最高で約60倍になりました。そんな経緯もありながら、手放すことなく握り続けた結果、コシダカ株は値上がりに転じ、同年7月に初の10倍株達成となったのです。
もし購入直後や震災直後のストップ安で「狼狽(ろうばい)売り」していたら、なし得ませんでした
※本稿は『サラリーマン投資家が10倍株で2.5億円』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。