「また、あなたから買いたい」と思ってもらえる販売スタッフは、小さな「きほん」を大事にしています。本連載は、1万3000人を売れる販売スタッフに変えた岩倉正枝さんの著書『イラストだけでわかる!接客のきほん』から、お客様の心をつかみ、確実に購入につながるちょっとした秘訣を再構成して紹介します。岩倉さんの伝えていることは、接客のお仕事に限らず、どんなお仕事にも共通する「きほん」と言えます。
クレーム対応のきほんは「3変の法則」
接客のお仕事が初めてという方、あるいはまだ慣れないという方にとって、お客様からのクレームはすごく不安なことでしょう。今回は、クレーム対応のきほんをお話しします。
お怒りのお客様を前にして、その場で慌ててしまわないように覚えておいてください。
お客様がご立腹の際には「3変の法則」を実行しましょう。
クレームに自分で対応しなければならない場合、お客様からの大切な声として、真摯に受けとめ、お客様の立場になって解決しましょう。
お客様がご立腹している本当の原因をつかみましょう。
それについてしっかりお詫びし、心の氷をとかすことができれば、怒っていたお客様を上顧客にすることもできます。
そのためには、誠心誠意対応することが大事です。
お客様がご立腹の際には、次の「3変の法則」を実行しましょう。
【1】場所を変える
たとえば…ご立腹で大きな声で怒鳴っているお客様には
「お客様のお話をしっかりとうかがえる場所にご案内させていただきたいのですが、いかがでしょうか」
【2】人を変える
たとえば…
「責任者の山田でございます。このたびはたいへん申し訳ございません。私が誠心誠意対応させていただきます」
【3】時間を変える
たとえば…
「この件を本部に報告し、ご対応させていただきたいと存じます。17時までお時間をいただけますでしょうか」
お客様は、誠実に対応する姿勢が見えると、トーンダウンしてくださいます。
そして、スピーディーかつ、できる対応をすべておこなうと、上顧客になっていただけることも多々あります。
クレームをいただいたら、チャンスと思いましょう。