たった90日で劇的に成績を上げる新メソッド、一挙公開! 学年最下位をとっていた落ちこぼれが、勉強に目覚め、たった90日で「京大模試D判定⇒A判定&全国1位」に。そして京大に合格。そのときの勉強法を再現性あるものに練り上げ、「いつ、どの教科を、どう勉強するか」という受験戦略を構築。その勉強メソッドをまとめた『逆転合格90日プログラム』が10月11日に発売された。この特別寄稿は、その著者であり、予備校講師として、京大、早慶、医学部など、多数の合格実績を叩き出している篠原好氏が語る「京大の天才・変人」だ。

「英単語1000個を30分で覚える」京大で出会った天才・変人たちPhoto: Adobe Stock

京大で出会った天才・変人とは?

 本日は京都大学で出会った天才や変人を紹介します。

 京都大学というと、天才の大学、もしくは変人の大学というイメージを持つ方もいるかと思いますが、僕の知る限り、ほとんどは普通の人でした。しかし中には、天才や変人もいました。

「私、単語は一度見たら忘れないから」

 これは文学部のある女性の言葉です。私は記憶力が絶望的に無かったために、英語の勉強にとても苦労しました。もちろん苦労したからこそ、生徒の苦労がわかり、生徒の成績を伸ばすことができるので、今となっては良かったのですが、受験生時代は自分の脳が忌々しかったです。

 さて、私が京大1回生(1年生)だったころ、文学部の女子学生と出会いました。初対面だったので、話題づくりのために、私が「受験勉強が大変だった(当然、あなたも大変だったよね)」という話をすると、いまいちピンと来ていない様子でした。そして、こう言い放ったのです。

「私、単語は一度見たら忘れないから。英単語帳、1000語ぐらいなら、30分見たら覚えられるし」

 実際、彼女は留学に向けて1回生のときから準備をしていました。本来、留学期間が長期になればなるほど、その期間は京大にいないため、単位の取得を前倒しする必要があるのですが、とくに大変そうな様子ではありませんでした。

 英語のニュース(CNNなど)を日常的に聞いているなど、「ちょっと前まで高校生だったよね?」と言いたくなるレベルでした。私は「こんな人たちと英語で勝負をしてはいけない」と思い、英語を自分の武器にすることをやめました。

学ランで登校する京大生

 いつも学ランで登校している先輩がいました。シャツやジャケットの中に、1人だけ学ランですので、とても目立ちます。

 その先輩と話す機会があり、私は冷やかしもかねて、「どうして学ランを着ているんですか?」と聞いてみました。

「学生ですから」

 先輩はそう言い放ちました。「いや、そうだけど……」と二の句が継げなくなりました。

午前中から中庭で日本酒を飲む先輩

 京都大学総合人間学部は、校舎が「ロの字」型に配置されている場所があり、中庭があるのですが、その中庭にテントが張ってありました。

 まず、校舎の中にテントがあること自体が驚きです。そして、そのテントの横で、持ち主であろう先輩が日本酒の一升瓶を片手に、午前中から酒盛りをしていました。

 正直かかわり合いになりたくなかったのですが、校舎に行くためには中庭を通らざるをえないため、そのテントの近くを通りました。

 すると、その先輩は「サークル活動中で~す」と言っていました。なんと、サークルの部員募集の広報中(?)だったのです。よく見ると、テントの横には「野宿サークル」と書いてある段ボールの看板がありました。

「野宿がサークル活動?」とびっくりしてしまいました。

天才の条件とは?

 さて、最後にもう一つエピソードをご紹介します。

 京大在学中、私は「ただの京大生で終わりたくない」と思い、一生懸命に勉強していました。

 京大には図書館があり、一部の区画が自習スペースとして24時間使用可能でした。僕は夜中の2時や3時にそこでよく勉強していました。

 その自習スペースではたくさんの京大生が勉強しており、その多くは法学部か医学部の人のようでした(見ていた本が法学か医学系だったので)。

 そのとき「こういう努力を続けている人から、天才が生まれるかもしれない」と思いました。