開成、麻布、桜蔭、雙葉、筑駒、渋幕……東京・吉祥寺を中心に都内に展開する進学塾VAMOSは、「入塾テストなし・先着順」で生徒を選抜しないが、「普通の子ども」を有名難関校に続々と合格させると話題の塾だ。子どもの特徴を最大限に生かして学力を伸ばす「ロジカルで科学的な学習法」が、圧倒的な支持を集めている。本稿では、VAMOSの代表である富永雄輔氏の最新刊『ひとりっ子の学力の伸ばし方』(ダイヤモンド社)から、特別に一部を抜粋して紹介する。

「自ら学べる子」を育てるために家でできる2つの習慣Photo: Adobe Stock

(1)オンライン学習を最大限活用する

 コロナ禍をきっかけに広く普及したオンライン学習は、親世代からすると未知のものですが、今後もあらゆる形で残り、かつ発展していくと私は考えています。早い時期から使えるツールを探し、子どもに与えていきましょう。

 もちろん、教科による向き不向きはありますが、英語などオンラインで多くの子どもたちがいつでも自分のレベルに合わせて学べるようになったのは素晴らしいことです。

 学校では、自分が属する学年の授業しか受けられませんが、オンライン学習の場合、上の学年のものを覗いてみることもできるし、理解できずにいた過去の学年のものを見て復習することも可能です。

 周囲に仲間がいなくても学べるオンライン学習は、多くの一人時間を過ごしてきたひとりっ子の得意分野です。大いにオンライン学習の恩恵を受け取りましょう。

(2)本やパズルで、勉強と意識させずに「頭を使うこと」に慣れさせる

 また、オンライン学習に限らず、優れた学習ツールがたくさん出ています。とくに、低学年向けのものとしては、パズルやレゴなど遊んでいるうちに学習につながるものが豊富にあります。ただ「勉強しなさい」と言うだけでなく、そういうものを用いて自然に「考えることが好きな子ども」に育てていきましょう。

 子どもの教育にふんだんにお金をかけられると、つい、家庭教師などをつけたくなるでしょう。しかし、家庭教師1回1万円支払うのなら、そのお金で本を10冊買うこともできます。まずは、本やおもちゃにたくさん投資して、子どもが自ら考え、学びにつなげていく時間を大切にしていきましょう

 繰り返し述べますが、子どもが一人でなにかに集中しているならば、それは学力や個性が育っている証拠です。そういう時間を認めてあげましょう

(本稿は、『ひとりっ子の学力の伸ばし方』からの抜粋・編集したものです)