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【精神科医が教える】無意識に他人を減点方式で評価してしまう…そんな“上から目線の人”が決定的に見失っていること

他人を減点方式で評価する人

アナタは他人のことを減点方式でみていませんか? 悪意はないのだけれど、他人の悪いところに、自然と目がいってしまうクセがついているのかもしれません。そして、自分が他人のことを減点方式で評価していること自体に気づいていなかったりします。

他人を減点方式でみるということは、他人の評価が悪くなる一方だということです。その結果、「自分のまわりには、ロクな人がいない」なんて人間不振に陥ったりすることもあります。そもそも、そういう人って、他人からあまり好かれませんから、人間関係にも問題が抱えがちです。

まずは、アナタ自身が他人を減点方式でみていないかということを、冷静に見つめ直してみてください。そして、「あ、自分にもそういうところがあるな」と気づいたら、直すのはカンタンです。

無意識に他人を見下していないか?

その方法とはズバリ、「自分のことを採点してみる」。100点満点で、アナタは何点でしょうか? そうすると、気がつくはずなんです。他人に厳しく、自分に甘いことが…。自分だって、あれもこれもできていないとか、他人よりもっと酷いなんてことに気づくはずなんです。

他人を減点方式でみる人の一番の問題点は、無意識に「自分は100点満点だ」という前提に立って他人を見下していることなんです。でも、実際はそうじゃない。そうじゃないから、不和が生じたりするんです。

自分を含めて、欠点のない人なんていません。それに学校のテストとは違って、人は1つの尺度で測れるものではないんです。他人を減点方式でみること自体、幅の狭い価値観であり、他人のイヤな点ばかり目につくっていうのは、「ここもイヤだ」「あそこもイヤだ」と連鎖して、とても良くないサイクルともいえます。

そんなところが自分にもあるな、と自覚できた人は、一度自分のことを採点してみてください。そうすると、自分の欠点にも気づき、自分のことを棚に上げて他人をみる目が厳しいことを、なんかちょっとお恥ずかしいような気分になるはずなんです。

本稿は『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。