カラテパ
ファヤズテパ近郊にあるカラテパ(黒い丘という意味)は3つの緩やかな丘からなる中央アジア最大の仏教遺跡(8haの広さがあります)。2~3世紀頃の建造とされ、砂岩の丘をくりぬいた15以上の横穴式僧房が並んでいます。またここに残っている巨大仏塔の基壇の上には、加藤九祚氏が私費を投じた保護のためのトタン屋根が付けられています。カラテパのすぐ脇にはアフガニスタンとの国境であるアムダリヤ川が流れており、カラテパからその様子を眺めることもできます。
ズルマラ
このふたつの遺跡から少し離れたところに、中央アジアに残る最大の仏塔ズルマラがあります。クシャーナ朝カニシカ王の時代に作られたと考えられている仏塔で、現在畑の中で露出している部分は13mの高さを持っています。ただ長い年月の間に盗掘穴が開けられ、素材が日干し煉瓦のため傷みが激しいことなどから傾き始めており、現在は修復作業が行われています。
なおテルメズから約30km北西には、アレクサンダー大王が東方遠征の際に住居を構えたアムダリヤ川港湾都市跡のカンピルテパ遺跡もあります。